言いすぎか!!　弁護士 北村晴男　本音を語る Vo言いすぎか

━＝━＝━＝━＝━＝━＝━＝━＝ 言いすぎか!! 弁護士北村晴男 本音を語る ━＝━＝━＝━＝━＝━＝━＝━＝ Vol.１０３ ２０２０．１０．１５ ■□■…………………………………… 目次 ……………………………………■□■ 　【１】　『学問の自由は、国からお金を引き出す自由 　 　　　　　　ではない』 　【２】　『北村晴男の"素"』 　【３】　『番組出演予定 　　　　　　イベント情報』 …………………………………………… 　【１】　『学問の自由は、国からお金を引き出す自由 　 　　　　　　ではない』 …………………………………………… 今回、菅義偉首相が新会員候補６人の任命を見送ったことで、任命されなかった人が抗議した。それによって実態が少しずつわかってきた。 私が生まれる前の米軍占領下、1949年（昭和24年）に出来た制度で、ビックリしたのが、年間10億円以上の税金を投入していることだ。 　： 　： 10月5日、北海道大学名誉教授の奈良林直さんが「学術会議こそ学問の自由を守れ」と題して、以下の文章を「国家基本問題研究所」のホームページに投稿。話題となっている。 「北大は2016年度、防衛省の安全保障技術研究推進制度に応募し、微細な泡で船底を覆い船の航行の抵抗を減らすM教授（流体力学）の研究が採択された。この研究は自衛隊の艦艇のみならず、民間のタンカーや船舶の燃費が10%低減される画期的なものである。このような優れた研究を学術会議が『軍事研究』と決めつけ、2017年3月24日付の『軍事的安全保障研究に関する声明』で批判した。学術会議からの事実上の圧力で、北大はついに2018年に研究を辞退した」 学術会議の圧力で北大は辞退したというのだが、こんな素晴らしい、しかも補助金の出る研究を簡単に辞退するはずがない。 　： 　： 10月6日、私は「『一部の声の大きな活動家が学術会議を政治活動の道具として操っている』との疑惑。この点の解明無くして10億もの血税投入は了承出来ない」とツイートした。 一部の声の大きな活動家によって組織が牛耳（ぎゅうじ）られ、その結果としてその組織・団体が、ごく一部の活動家の政治活動の道具として利用される。 組織・団体の金と名前（名前に含まれる権威）が利用されるという意味だが、そういう構図があちこちにある。 労働組合、日本教職員組合（日教組）、日本弁護士連合会（日弁連）、東京弁護士会、然り。 　： 　： さらに、奈良林名誉教授は「学術会議は2015年、中国科学技術協会と相互協力する覚書を締結している。中国による少数民族の抑圧、香港の弾圧、南シナ海の軍事基地化といった強権的行動に国際的な批判が強まる中で、日中学術協力の抜本的見直しが必要ではないか」とも投稿した。 中国は科学研究や技術革新で世界をリードするために、つまり軍事技術にしても世界でナンバーワンになるために、世界各国から優秀な人材を大金を使って集めている。2008年にスタートした「千人計画」だ。 学術会議は中国の「千人計画」や中国の軍事研究そのものへの関与を完全に否定しているが、一部マスコミが報じた「日本国内では軍事研究を禁じておきながら、中国の軍事研究には協力しているのではないか」と、疑われてもおかしくない話。 「千人計画」の海外人材リクルーターの王波氏は、筑波で科学技術を学び、日本政府から6億円ほどの支援を得たハイテク分野の研究者であるし、実際、アメリカではハーバード大学などの教授が「千人計画」に参加し、中国共産党からの資金を得たとして続々と逮捕されている。 　： 　： 人事について、具体的に、詳しく説明する組織など果してあるのだろうか。会社の人事でもそうだが、理由を説明するなど、あり得ない。 任命者が相応（ふさわ）しいと思うから入れ、相応しくないと思うから外す。それ以上の説明をするのは、合理的でない。 外した理由は「任命者が不適切と判断した」からに尽きる。 「なぜ不適切なのか」をこと細かに説明し出すと、メチャクチャおかしなことになる。 さまざまな影響があるので、会社の人事でも、官庁の人事でも、どんな組織でも「この人を課長にした」詳細な理由は、絶対に説明しない。 理由を言い出すと、「それは誤解だ」とか、「あそこがこうだ」とか、争いが始まってしまい、収拾がつかなくなる。 人事では絶対にそんなことはしない。