■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
伏木悦郎のメルマガ『クルマの心』
第402号2020.10.20配信分
●50年で何が変わり、何が変わらなかったか。見てきた話に耳を傾けて欲しい
時代は変った。予感はずっと抱き続けてきた観がある。前世紀末までの30年
間と今世紀の現在に至る20年。合わせて50年=半世紀は、オイルショック(第
一次石油危機)/排ガス規制に沈んだ1970年代とその克服によって永遠の成長
が信じられた1980年代を覆すG5プラザ合意による円高ドル安の容認。そのこ
との意味は直後の日本円が瞬時に2倍に跳ね上がった為替による貿易不況から
一転、投資先を見失った『円』が不動産投機に向かい地価高騰に伴うバブル化
が実体経済とかけ離れた異様な景気の高揚を招いた。
そこに天皇崩御という歴史的な転換点が加わり、昭和から平成に元号が中で
現代日本人が始めて経験する熱狂的な景気の過熱と、かつては国家元首の地位
にあった権力者の逝去に伴う自粛ムードが重なり合う異様な事態を経験した。
ここでの必要以上に民意を汲んだことによる金融政策の誤り(「土地関連融資
の抑制について」の内、不動産向け融資の伸び率を総出の伸び率以下に抑える
という大蔵省銀行局長通達)が、貸し渋りや貸し剥がしといった資産デフレに
つながる『失われた平成の30年』の元凶となったとされる。
すでに30年以上も前の話であり、若い世代には歴史の範疇に入るのだろうが、
同時期に起きたベルリンの壁の崩壊、米ソ冷戦構造の終焉、湾岸戦争勃発とっ
た出来事がバブル崩壊と時を同じくしていたことを”不惑世代”で迎えていた
私としては原体験として身体に刻まれた感がある。
この頃までは日本車の主流は排気量2リットル、全長4.7m、全幅1.7m以下
の小型車が基本。1990年の税制改正を先取りした三菱自工が、国内初の3ナン
この記事は約
NaN 分で読めます(
NaN 文字 / 画像
NaN
枚)