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相乗り現職候補大敗の岡崎市長選で、今後の首長選挙が変わる【No.421】

石川ともひろの永田町早読み!
10月18日に投開票された岡崎市長選挙で大波乱が起きた。 全国的には全く注目されていなかった。 無理もない。 3期目を目指す現職は自民党、立憲民主党、公明党、国民民主党そして主要労働組合からも支援を受ける万全の態勢で臨んでいた。 対する中根康浩氏は4期務めた民主系の元衆議院議員ではあるものの、頼みの野党は現職推薦で、応援してくれるのは共産党が自主支援という態勢だった。 それなのに、蓋を空けてみたら、10万票vs.7万票。 現職に3万票余りの大差をつけて中根氏が当選したのだ。 応援団の陣容が違う中、なぜ現職は負けてしまったのだろうか。 現職の内田康宏氏は元自民党の県議会議員を8期務めて市長選に当選した。 私が分析する限り目立った失政はない。 市議会もオール与党で固めている。 これだけの陣容であれば普通は圧勝までいかなくても負ける選挙にはならない。 実際に現職のブログを見ていると選挙運動より公務を優先しており余裕が感じられる。 野党系衆議院議員の大西健介氏(愛知13区)は今回の市長選挙を次のように分析している。 ◯ 中根候補は衆議院議員4期の実績があり知名度は高く、かつ3年近くかけて地域を隈なく歩く活動を続けてきた。 一方の現職は油断があったのと、コロナで行事やイベントが中止になり市長の姿が見えなかった。 ◯ コロナ対策に予算を投じるべき時に80億もかかるコンベンションホールが本当に必要なのかという批判があった。 ◯ 市長肝煎りの乙川リバーフロント事業の一環である木製の桜城橋や家康公像の大型事業はコロナで観光需要がなくなり空振りになる一方で、東岡崎駅改修の方を優先すべきではないかとの批判があった。 ◯ 5万円還元は通常なら分からないが、コロナの影響で暮らしが厳しくなっている中では市民に響いた。 岡崎市は衆議院の小選挙区で愛知12区に含まれる。 衆院選と市長選挙の区割りがほぼ同じ区域であるので中根氏の知名度も高く支援の輪が浸透していたとは思う。 しかしこれだけの陣容を誇る現職を打ち破るのは容易ではない。 そもそも自身の支援団体である民主党系の議員の後援会や労働組合すら現職を支援していたのだから孤軍奮闘の戦いだったろう。 大西氏の分析では一番下になっているが、私は、中根氏が選挙戦で訴えた「ハコモノ批判」と……

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