メッセージは国民にどう届く～バイデンVSトランプ伝え方比較：米大統領選最終討論会【リーダーシップを磨く言葉の教室】号外

:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: スピーチコーチ・森裕喜子の「リーダーシップを磨く言葉の教室」 号外／2020年10月26日号 :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ●2020年10月26日（月）ご挨拶 みなさま、おはようございます。 スピーチコーチの森裕喜子（もりゆきこ）です。 米大統領選、 最後の直接対決討論が先週22日に行われてから、はや数日。 世間はどんな風にこの対決を見たのだろうと、 少し考えていました。 ・茶番と言われた１回目の討論 ・かつてなく注目された副大統領候補同士の対決 ・トランプ大統領がコロナ罹患でキャンセルされた２回目 そして、最終対決の22日。 普通の討論ができたというのが大方の見方。 事前には「相手が発言している際はマイクを切る」という処置が 話題でしたが、 フタを開けると、 見事に場を仕切った司会のクリステン・ウェルカーさん（NBCのキャスター）が 大きな話題になりました。 タテロールの巻き髪にキラキラした瞳を輝かせながら、 ビシッとパワフルな声で開会を告げたウェルカーさん。 歯切れの良い声と言葉に、シビれましたね。 時に２人の男性候補の手綱を握り、 場外乱闘しないよう厳しく場を仕切った仕事ぶりは、 両大統領候補よりもパワフルな存在感を発揮していたのではないでしょうか。 そして、 ある意味歴史に残る討論をしてしまった１回目の反省を受けて 「きちんとした討論の場にしよう」 とする意図や仕掛けがあったとは言え、 両陣営ともにやはり、 自分の是を訴え相手を否にするという舌戦。 その上、両者に取りざたされる疑惑や疑念。 実際はどうなのか？ 嘘か真か、それすらもわからない状況。 討論後の支持率についても、 トランプ追い上げかバイデン逃げ切りか、と メディア各社や専門家の分析もバラバラ。 これほどまでに情報が多く そしてどんどん移り変わっていく中では、 情報に対するリテラシーどうのこうの、を超えている気がします。 「どちらを信じられるか」 あるいは 「どちらを信じたいか」 最後には「好きか嫌いか」の判断になってしまうのか。 有権者の判断は、 これからどう動いていくのでしょう。 この号外では、 これまでの討論会（副大統領対戦含む）も考慮しながら、 両陣営が発信した「言語・非言語」について分析し、 日本のビジネスパーソンのみなさまご自身の発信力や影響力に 何らかのお役に立てれば、として書くものです。 （筆者注１）政策そのものについては深く触れておりません。 （筆者注２）コーナーごとに【学びポイント】を加えました。 　　　　　　ご自身のご登壇場面にご活用ください。 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ★コロナ禍の日常で「伝える」とは（その１） 最後の討論会場は、テネシー州。 濃紺に赤いラインと星マークの入ったカーペットが敷かれたセッティングは 同じです。 会場には、嵐の前の静けさが。 そして候補の両者が静かに姿を現しました。 バイデンさんは演壇へとゆっくり歩きながら、マスクを外しました。 話す直前にマスクを外すのは、 コロナ禍でのリアルサイトでの登壇の「あるべき姿」ですね。 一方「私は免疫ができている」と豪語するトランプさんは のっけからマスクなし。 いつでもマイルールです。 「マスクとトップリーダーの登壇の関係」といえば・・・