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知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード
vol. 045
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みなさん、こんにちは!ITジャーナリストの牧野武文です。
今回は、SARS(重症急性呼吸器症候群)で生まれたECについてご紹介します。
2003年、中国でSARSの感染拡大が起こりました。感染者数は今日の新型コロナよりはるかに少なかったのですが、SARSは致死率が高く、世の中もアウトブレイクに慣れてなく、多くの人が衝撃を受け、後から考えれば過剰反応をしたようなところもありました。感染者が出た都市では、街を歩く人がめっきり減るという現象が起きました。
しかし、そのおかげでECという仕組みが浸透をし、アリババと京東という企業が頭角を表してきました。しかし、なぜこの2社なのでしょうか。中国のECは、この2社以前から北京のチョモランマが運営する「8848.com」、上海の易趣網(イーチネット)がありました。その後、米eBayも中国市場に参入します。しかし、これらのECは今日では、中国市場での姿を見ることができません。
アリババと京東の2社は、SARSにより消費者が買い物ができないという課題を解決するように行動しました。だからこそ成功できたのです。
このECが生まれてきた事情を振り返ることは、今日のコロナ禍を生き延びるためのヒントになるかと思います。現在の中国では、コロナ禍により、到家サービスや飲食店の小売化、無接触など新しいサービス、仕組みが登場してきています。新しいビジネスが生まれる時というのは、社会課題があり、それをテクノロジーを使って解決する時に生まれてきます。
感染拡大という困難の中で、どのようにすれば、ピンチをチャンスに変えて成功できるのか。それを読み取っていただければと思います。
今回は、SARSで生まれたECビジネスをご紹介し、アリババと京東の成り立ちを振り返ります。
知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード vol. 045
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