2020米国大統領選挙は、日本時間の11月8日未明にバイデン氏の当選確実の一報が入ったが、大接戦となった。
選挙前の世論調査ではバイデン有利だったが、実際にふたを開けてみるとフロリダなどの接戦州をトランプが勝利し、最後の最後までどちらが大統領になるか予断を許さない展開となった。コロナ後の劣勢を跳ね返し互角に戦ったトランプが再躍進した要因は何だろうか。
一つは「雇用を確保してくれるのはトランプだ」という期待感があったのだろう。 コロナ禍前、米国は史上最高の景気拡大で沸いていた。 恩恵にあずかる国民が多かったということだ。 今回のバイデンの苦戦の理由の一つに、ヒスパニック系の動向が挙げられる。 トランプは「アメリカを分断した」と言われ、黒人やヒスパニック系はバイデン支持に流れると思われていたが、実際には雇用を確保してくれるトランプを支持したのだろう。
またコロナ禍で戸別訪問をためらう支持者が多かったが、トランプ支持者の方が積極的に戸別訪問をして、接戦を制したとも分析されている。 バイデンの支持者は「反トランプ」で固まっているものの、「なんとしてもバイデンを大統領に」という支持者が少ない。 一方、トランプ支持者は教祖を崇めるような支持者が多いという違いが出たと分析できる。
当初は圧倒的に優勢だったバイデンだが、キャラの弱さが最終盤で接戦に持ち込まれた大きな理由だろう。
さて、今後はどうなるだろうか。
どちらが勝利しても法廷闘争に持ち込まれることは確実である。 とくにトランプは、すでに接戦州で開票の差し止めなどを求めており連邦最高裁まで持ち込む構えだ。
僅差での決着が予想されるが、その場合でも、州を代表する「選挙人」が造反することで勝者と敗者がひっくり返る可能性も指摘されている。 選挙人は州で勝った候補に投票するのが決まりだが、前回も州の勝者に投票しない選挙人が出ているからだ。
1月20日の大統領就任式まではトランプが法的に大統領であるが、それ以降も……
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