バイデン勝利が菅政権に示唆するもの
「トランプ政権否定」
米国大統領選挙では、事前の予想が今回は当たり、バイデン候補が過半数の270人を超える選挙人を獲得しました。バイデン氏の主張が支持されたというよりも、トランプ政権を否定する「反トランプ」の勝利ともいえます。
そのためか、フランスのマクロン大統領、カナダのトルドー首相といった「反トランプ」の急先鋒の他、ドイツのメルケル首相など、反トランプともいうべき各国首脳がトランプ氏の敗北宣言を待たずにバイデン氏勝利の祝意を伝えました。そしてトランプ氏と親交の厚かった安倍元総理を引き継いだ日本の菅総理も、早々に祝意を伝えました。
菅総理の祝辞の中には、儀礼的な「日米同盟をさらに強固なものにする」は良いとしても、トランプ氏が中国包囲網の一環として進める「開かれたインド太平洋」地域及び世界の平和、自由、繁栄を確保するために、ともに取り組んでゆくことを楽しみにしている、と伝えました。
バイデン政権となった場合の対中国戦略はまだ見えませんが、トランプ氏と安倍元総理のもとで進めたインド太平洋構想を持ち出したことに、多少のリスクを感じます。また、トランプ氏は断固法廷闘争で戦う姿勢を見せ、敗北を認めないうちに、トランプ氏の数少ない友人、安倍総理を引き継いだ菅政権がバイデン勝利を認めたことになります。もし法廷闘争でひっくり返ったときにどう対処するのでしょうか。
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