第136号(2020年11月20日号)
『最後の調停官 島田久仁彦の無敵の交渉・コミュニケーション術』
はじめに:
毎週お読みくださりありがとうございます。
さて、第1部【無敵の交渉・コミュニケーション術】のコーナーでは、
今回も先週に引き続き【交渉は最高のジャズ・セッション】と題して
『タイミングとケース、そして相手に応じて作る交渉・コミュニケーション術』
についてお話しします。
そして国際情勢に目を移せば、いろいろな変化が今週も起きました。
アメリカ大統領選挙の結果が“確定”はしていないものの、ほぼバイデン氏が次期大統領に選出されることが“決まり”、
世界もバイデンシフトを敷いています。
例えば、バイデン氏が掲げたパリ協定への復帰と脱炭素型経済へのシフト(4年間で2兆ドルの出資)という方針は、
日本を含め、多くの国々の経済発展モデルやエネルギー戦略を一気に脱炭素に転換させる後押しになっています。
期待と不安が入り混じる様相ではありますが、コロナ禍からのグリーンリカバリーの動きは加速される模様です。
そして先週から今週にかけて、ロシア・プーチン大統領の直接的な関与・仲裁を受けて、
9月27日以降続き、3度にわたって停戦合意が反故にされてきたナゴルノカラバフ地域の紛争が“終結”しました。
この一連の動きにはいろいろな背景がありますが、確実に見えてきているのは、
ロシアの影響力の陰りと中央アジア・コーカサスにおける勢力図の転換の兆しです。
この問題については、広く第2部の【国際情勢の裏側】でいろいろなお話しをしたいと思います。
そして明るいニュースか、ただの期待だけなのかはふたを開けてみないと分かりませんが、
世界中でコロナウイルスの感染拡大が顕著になり、
欧州では都市封鎖が行われることで回復基調にあった経済活動に水を差すことになっていますし、
アメリカでは1日平均10万人を超すレベルで感染が広がり、日本でも連日過去最多の感染者数増になっていますが、
Pfizer社とモデルナ社がコロナワクチンの治験の最終段階に到達し、どちらも90%強の予防効果があり、
両社とも米FDAに緊急使用の許可申請を行うというところまで来ました。
保存方法や超低温での輸送方法など、まだ技術的な懸念は大きいものの、大きな前進と言えるかもしれません。
本件については、今後、ワクチン外交が激化することになりますので、しっかりと分析しておきたいと思います。
今回もいろいろなお話しをしますが、どうぞお付き合いくださいね。
それでは今週号、スタートします★
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