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vol.049:自動車に関心を示し始めたZ世代

知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード
  • 2020/12/07
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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード vol. 049 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ みなさん、こんにちは!ITジャーナリストの牧野武文です。 今回は、Z世代の自動車購入についてご紹介します。 Z世代は、マーケティング用語で、定義は異なることもありますが、中国では95后 (95年以降生まれ、20代)とするのが一般的です。 Z世代は、このメルマガでも何度となく登場した用語です。なぜなら、消費傾向がそれより上の世代と大きく違っているからです。Z世代の最大の特徴は、グローバルな社会課題に強い関心があり、自己投資をするということです。すごく合理的で、真面目な世代です。一方で、自分の趣味にはお金をかけるオタク世代でもあります。個人的には、日本の(いい意味での)意識高い系に近い感覚だと思っています。 このような世代ですから、企業の安易なプロモーションには乗りません。「◯◯が若者の間で大人気」などと宣伝しても関心を示しません。一方で、SNSでバズる流行については敏感で、タピオカミルクティーや盲飯(ブラインドボックス、フィギュアが入っているボックス。開けるまでどのフィギュアが入っているかがわからない)などのブームが起きます。 簡単に言えば、企業とつながる商品には興味を示さず、SNSでつながる商品には強い興味を示すのです。SNSで話題になっているものを買い、購入した後はSNSで人と交流する。そういう行動をとります。 このような世代ですから、自動車メーカーがいくら「速いんです」「高級なんです」「燃費がいいです」と言っても、自動車には関心を持ちません。毎日、7.5時間もスマホを使うZ世代にとって、運転をするためにスマホが使えないなどというのはありあえない事態だからです。車がなくても、スマホで公共交通の最適ルートはすぐに検索できますし、タクシーを呼んだり、ライドシェアを呼んだりすることができます。 そういうことから、中国でも「若者のクルマ離れ」が起きていました。ところが、ここのところ、車に関心を持つZ世代が増え始めました。まだ購入統計などに現れるほどではありませんが、自動車関係のネットメディアや動画配信などが好調です。 なぜ、Z世代は車に興味を持ち始めたのか。それは車という製品が、この数年で別物と言ってもいいほど大きく変わったからです。キーワードは「自動運転」「人工知能」「5G」です。スマホとの親和性の高い車が登場してくるようになり、Z世代が再び車に興味を持ち始めているのです。 これは、自動車だけでなく、他の製品でも同じことが考えられるはずです。例えば、Z世代はテレビには関心がありません。でも、大型ディスプレイには関心があります。Z世代はステレオ装置には関心がありません。でも、ワイヤレススピーカーやスマートスピーカー、ワイヤレスイヤホンには関心があります。 何がZ世代の心を捉えるのか。自動車に対するZ世代の態度を知ることで、糸口がつかめるかもしれません。 今回は、「自動車に関心を示し始めたZ世代」についてご紹介します。

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