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第141回 飲食業界とブロックチェーン その1

ヤスの第四次産業革命とブロックチェーン
…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━… 第141回 飲食業界とブロックチェーン その1 …━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━… ▼今回の記事 今回は、新型コロナウイルスでもっとも大きな打撃を受けている分野のひとつである飲食業界におけるブロックチェーンの導入について紹介する。今回はその1として、この分野の概要を紹介する。 ▼飲食業界のブロックチェーン それでは早速今回のメインテーマを書く。レストラン業界におけるブロックチェーン導入の概要についてである。 周知のように、新型コロナウイルスのパンデミック以降、サービス産業や観光・旅行業などは大変な状況になっている。パンデミックを押さえ込むための厳しい行動規制が導入されているからだ。この状況は、いち早くパンデミックの克服に成功した中国や台湾など一部の例外を除き、これは世界的なトレンドになっている。サービス産業や観光・旅行業は、これから産業分野としてどこまで継続できるのかが疑問視される状況にもなりつつある。 そうした状況で、観光・旅行業以上に大きな痛手を受けているのは、レストランや居酒屋を中心とした飲食業である。三密を回避するため客足は遠のき、売上が8割から9割減の飲食店も珍しくなくなった。政府による「Go To」キャンペーンで少し回復する兆しも見えていたものの、コロナ蔓延の第3波が始まってしまい、キャンペーンを縮小せざるを得ない状況だ。飲食業は再度大きな打撃を受けている。こうした状況を生き残るためには、飲食業界全体の再編と業態の根本的な変化が必要とされる時期に入ったとの見方も強い。 ●カギとなるテクノロジー、ブロックチェーン そうしたなか、業態再編のカギとなると目されるテクノロジーがブロックチェーンだ。実はすでにブロックチェーンは、今回の新型コロナウイルスのパンデミックが始まる前から、飲食業においては注目されるテクノロジーであった。実はブロックチェーンは、クオリティーの高いサービスの提供のためには、これからなくてはならないテクノロジーとしてすでに見られていたのである。新型コロナウイルス以前の状況で、導入が期待されていた分野は次のようなものであった。 1)食材流通のトラッキングと原産地表示 飲食業界における食材流通のトラッキングと原産地表示は、特に先進国における健康志向と品質志向の高まりのなか、提供する料理のクオリティーを証明するための重要なポイントになりつつあった。原産地表示だけであればブロックチェーンは必要とせず、既存のシステムでもよいが、ブロックチェーンを導入すると、原産地からの流通過程と、それにかかわったすべての業者も同時にトラッキングできる。 原産地の表示とともに、流通過程のトラッキングを含む情報の提供は、提供する料理の信頼できる品質保証になった。これを、集客力を高めるための信頼性の源泉として活用するレストランも増えていた。 2)真実ではない情報の排除 暗号化されたデジタルデータを相互につなげて分散台帳に記録するブロックチェーンであれば、食材の原産地や流通過程のデータは、基本的に偽造することができなくなる。食材は生産された時点で分散台帳に記録され、それぞれの流通過程を経るたびに分散台帳のデータは更新される。こうした分散台帳のブロックチェーンのデータは、ハッキングやコピー、偽造が極めて難しいとされる。したがって、食材や流通過程の信頼できる表示が可能になる。 3)食の安全の確保 このように、食材の原材料の生産地やその流通過程がブロックチェーンに記録されると、

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  • ヤスの第四次産業革命とブロックチェーン
  • 昨年から今年にかけて仮想通貨の高騰に私たちは熱狂しました。しかしいま、各国の規制の強化が背景となり、仮想通貨の相場は下落しています。仮想通貨の将来性に否定的な意見が多くなっています。しかしいま、ブロックチェーンのテクノロジーを基礎にした第四次産業革命が起こりつつあります。こうした支店から仮想通貨を見ると、これから有望なコインが見えてきます。毎月、ブロックチェーンが適用される分野を毎回紹介します。
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