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伏木悦郎のメルマガ『クルマの心』
第410号2020.12.15配信分
●軽が約4割という日本の常識は世界の非常識
現実的な話をしよう。日本の乗用車販売台数における軽自動車のシェアは、
36.77%(1,910,246台)=2019年マークラインズ調べ。全自動車販売5,195,216
台は中国、米国に次ぐ世界第3位の市場規模を維持している(2018年度比-1.5
%)が、いわゆる世界標準に近い登録車は3,284,870台(同-1.9%)に留まる。
この数値は、乗用車販売が3,607,258台(2019年-マークラインズ 前年比5%
増)で、乗商合計では4,017,059台の販売実績をあげているドイツとの対比を
試みると考えさせられるものがある。日本国内における現実を浮き彫りにする
という意味で、注目すべきデータではないだろうか。
人は日々の日常を生きている。特に四方を海に囲まれた島国日本の場合顕著
だが、目の前に広がる世間を『世界』と同じと混同しがちだ。当然のことなが
ら日本の路上の景観は日本特有のものであり、都市構造にしても道路ネットワ
ークにしても、知るかぎりでは同じ状況の国は存在しない。地方都市やその郊
外だけでなく、東京を始めとする日本の大都市圏においても軽自動車は揺るぎ
ない存在感を獲得している。飛躍と捉えられるかもしれないが、この事実こそ
が『日本の常識は世界の非常識』の典型となるに違いない。
ちなみに国別ランキング5位以下はインド、ブラジル、フランス、イギリス、
イタリア、カナダ、韓国、ロシア、スペイン、メキシコ、インドネシア……と
続く。一国の自動車市場という視点に立つと、日本は世界第3位の市場規模に
留まる。依然として有力市場であり、その意味では存在感が保たれている印象
を持つこともできる。
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