■「利益思考」と「読書テーマ」の設定方法
読書には、人を変える力がある。新しい知識を提供し、深い気づき
や学びを与え、時には感動が生まれることもある。それが読書の醍
醐味だ。
なかでも、ビジネス書は、仕事や収入に及ぼす影響が強い。著書か
ら考え方やノウハウを吸収することで、自分の成長に直接的につな
げることができる。
一方、ありがちなのが「買って満足」「読んで満足」で終わること
だ。しかし、ビジネス書において実際に成果を出すには「学んだこ
とをビジネスの現場で実践する」ことが必要不可欠だ。
仮に「もっと多くの本を読んで、成長したい」と思っていても、読
書の活用法を変えない限り成長することはない。どのように読書の
やり方を変えればいいのだろうか。
大事なことは「利益思考」を持つことだ。利益思考とは「常に自分
の思考や行動をビジネス的な利益と結びつけて考えること」と定義
できる。
★
本はたくさん読んだがスキルアップや収入アップにつながっていな
い。そうした人に不足しているのは、読書を成果につなげるための
地道で精緻な作業だ。
具体的には、読書から収入アップまでの過程やそこで出てくる課題
を把握し、その課題(壁)を乗り越えていくためのノウハウだ。
自己成長やビジネスの成果向上の本質は読書中ではなく、読書の前
と後にある。
つまり、本を読み始める前に「何を考えて読書を始めればいいのか」
「どんな本を読むことで成果につながるのか」というポイントを押
さえることが非常に重要になってくるのだ。
さらに読書で得た知識が収入アップまでどのようにつながり、学ん
だことをどう実践で活用すれば効果的かを明確にすることも大切だ。
★
ビジネスの目的は、利益を上げることだ。この「利益」の視点を持
たないビジネスの学習では効果が出ない。成果が出せない、成長ス
ピードが遅い人に不足しているのが「利益思考」なのだ。
利益思考とは「自分の業務を収益的な価値に結びつけて考えること」
だ。営業部門なら売上を上げるほど、研究開発部門なら短期間でよ
り良い商品を開発するほど、利益に貢献できる。
業務はすべて利益につながっているのだ。自分の仕事がどれだけ価
値や利益につながっているのか意識しないと「収益を上げるにはど
うすべきか」という攻めの考え方ができず、収入が伸ばせない。
こうした人は、読書の目的についても「知識を得ること」「学ぶこ
と」だけに設定してしまいがちだ。だから成果につながらないのだ。
読むなら、収入、成果にフォーカスしてテーマを設定すべきなのだ。
★
ビジネスで「収入、成果にフォーカスした読書のテーマ」の設定に
は、まず自分の収入目標を期限も合わせて決めることだ。いくら収
入をアップしたいのか、何倍にしたいのかを考えるのだ。
ここでは「実現できるかどうか」は考えなくていい。数値的な目標
を設定することが大事なのだ。収益を目標にすれば「どれだけ多く
の付加価値を生み出したか」という基準にできる。
次に、成果目標の設定だ。収入アップに必要な要素をリストアップ
して、設定した成果目標をさらに分解する。その成果を上げるには
どんなスキルや知識が必要なのか、明確に言語化するのだ。
行動を起こすには必要な読書のテーマを決めることだ。「何をすべ
きか」「行動のためにはどんなインプットが必要か」といった観点
からキーワードを洗い出し、それに沿って本を検索し、選ぶのだ。
最後に、アウトプットを決定する。「何をすれば成果が出るか」「こ
の成果は本当に収入につながるか」を検討する。インプットだけで
は何も変わらない。読後に何をやるべきか明らかにすべきなのだ。
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