僕がコピーライターをやっていたのは、
もう10年以上昔のことです。
僕自身は大したコピーライターではなかったのですが、
それでも、それなりにプロの仕事はしていたつもりです。
さて、そもそもコピーライターなんてものは、
基本、日本語を書いて売る仕事です。
文盲が多い国ならいざ知らず、今の日本の世の中では、
日本語が書けない人なんてものは、そんなにはいません。
だから、そういう中で、日本語の文章を売る、というのは、
結構、大変なんですよ。
普通に、キャッチフレーズを書くのが得意なアマチュアの人と、
プロのコピーライターの違いというのは、まあ、いろいろとは
ありますけど、一番の大きな違いは、その案を通せるか通せないか、
のテクニックの差なんだと思うのですよね。
いくら、「これはいい!傑作だ!」と思うコピーを書いたとしても
それが、広告主(クライアント)に理解されず、支持されず、
採用されなかったら、この世に出ることはなく、
世間の皆さんの目には触れることはないのです。
だから、それで飯を食っているプロのコピーライターは
いろいろな手を使って、なんとかそれを通そうとするし、
そのためのテクニックも身につけていて、それを駆使するのです。
まあ、でも、クライアントってひと口に言ってもいろいろです。
ものすごく頭よくて、世間の動向に敏感で、いい広告を出そうと、
意欲まんまん、しかも、頭も柔らかくて、
こちらの考えたアイディアをよく理解してくれる。
というクライアントならいいんですけど、
まあ、滅多にそんな人はいません。
まあ、大体、会社の命令で、広告部とか宣伝部とかに
来た人で、特に、広告表現の勉強をした訳でもなく、
という人がほとんど。
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