■仕事環境
リモートワークの普及で戸惑う人がいる。だが、特別なことではな
い。多くの人は、取引先や業務委託先とのやり取りにメールや電話、
FAXなどの通信技術を使っている。
これは、先方とリモートワークしているのだ。会社でリモートワー
クを導入するというのは、これまで社外とやり取りしていたことが、
部署内や社内にも広がったというだけのことなのだ。
現在、スマートフォン、Web会議ツール、チャットツール、それに
様々なクラウドのアプリケーションが充実している。リモートワー
クを快適に行う環境ははるかに整っている。
だが、その一方で、リモートワークに不安を抱えている、あるいは
コミュニケーションの取り方やモチベーションの維持などの面で悩
んでいる人も増えている。
リモートワークそのものは、特別なものではないが、離れた人と円
滑に仕事をするには、特性を生かす必要がある。その特性を踏まえ
たコツや情報を紹介したい。
★
働く環境、ワークスペースは働き方に影響を与える。仕事以外のこ
とに気を逸らす「誘惑」、体調の不調を引き起こす「疲労」、やる
気を削ぐ「モチベーションの低下」などに影響しているのだ。
まず「誘惑」についての対策は、気になってしまうものを仕事用の
場所から見えなくすることだ。気を散らすものは、手に取ったり、
使かったりする際の手間を増やすのだ。
「疲労」は、主に仕事中の姿勢の悪さや部屋の暗さに起因する。特
に、床やベッドに座って長時間仕事をするような環境では、疲労に
加えて腰痛の原因にもなる。
椅子と机を使っても、机の高さや椅子の硬さが合っていなければ、
長時間の仕事で疲労が溜まる。長時間座ること自体が血行不良を招
く。昇降式のスタンディングデスクを用意するのもいい。
★
「モチベーションの低下」の対策についてだ。フォーマットにデー
タ入力したり、計算を行うような「正確性が要求される仕事」は、
雑然としたり、騒々しい部屋では気が散ってはかどらない。
部屋の中や机の上は整理整頓してきれいにしておくことだ。加えて、
騒音や雑音にも対処すべきだ。
組織が抱えている難問の打開策を考えたり、採用活動の新たな手法
を模索したりといった「創造性が求められる仕事」は机上で頭を捻
っていても中々よいアイデアが浮かばなくて困ることがある。
その場合は、雰囲気のいいカフェに移動したり、コワーキングスペ
ースを利用したり、公園のベンチに座って思索する。場所を変えれ
ば気分が変わり、視野が広がって創造性が高まる。
★
リモートワークにおいて、通信環境ほど大事なものはない。その良
し悪しは「回線の安定性」「通信速度」「通信容量」「通信の安全
性」の4つで評価できる。
まずは、オフィスに出社せず、全て自宅で仕事をする完全在宅勤務
の場合、一般的には光回線を契約し、有線LANで接続すれば、4つ
の項目全てにおいて問題なく使える。
ノートパソコンに接続するLANケーブルが煩わしかったり、そもそ
もLANケーブルが差さらないタブレット端末やスマートフォンを使
う場合は、光回線に無線LANを組み合わせるのが最適だ。
自宅で仕事をする時間が長く、たまに外で仕事をするなら、自宅で
は前述の光回線と無線LAN、カフェやコワーキングスペースでは、
スマホのデザリングやモバイルルーターを使用する。
自宅より外での仕事のほうが多い場合には通信容量の多いモバイル
ルーターだけ持っておけば十分だ。もちろん、仕事の特性やライフ
スタイルでも変わってくるのでカスタマイズが必要だ。
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