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第625回 「Qアノン」を仕掛けたチームとその正体 前半、コルマン博士の最新記事

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…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━… 第625回 「Qアノン」を仕掛けたチームとその正体 前半、コルマン博士の最新記事 …━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━… ▼今回の記事 今回は「Qアノン」の正体について、もっと詳しい情報を紹介する。これはやはり組織化された情報操作のキャンペーンであった。これはとても具体的な情報なので、2回に分けることにした。今回は前半である。 最後に、コルマン博士の最新記事の内容を要約的に解説する。 ▼「Qアノン」を作り出した情報操作 では、早速今回のメインテーマを書く。「Qアノン」を作り出した情報操作のグループについてである。 日本時間の1月21日未明、バイデン政権が成立した。予想されたような極右のトランプ支持者による破壊行為や抗議活動もなく、実に平和的な大統領就任式であった。バイデン大統領の就任演説は、分断を修復する癒しを強調するものとなり、聞くものの心を打ったようだ。 穏やかな就任式が実現したのは、1月19日にトランプ大統領が発表した国民に対するお別れのビデオメッセージの影響が大きい。ビデオではバイデン次期政権に対し「成功を祈る」と述べてエールを送るとともに、「いま、私は水曜日の正午をもって政権を移行する準備をしているが、皆さんに知っておいてもらいたいのは、私たちが起こした運動はまだ始まったばかりだということだ」と述べ、今後も政治活動に関わっていく可能性を示唆した。 これまでトランプ大統領は、米大統領選挙に不正があり、本来は自分が勝者であると主張し、バイデンの就任を認めていなかった。今回のビデオメッセージでは初めて次期政権の発足を容認した。これは実質的に敗北を認めたことになる。トランプ大統領がこのようなお別れをしたので、20日に開催されたバイデン大統領の就任式では、トランプの勝利を確信する人々による激しい抗議や抵抗は起こらなかった。予想以上に平和的な式典になった。 だが、その一方、トランプの熱烈な支持者が情報を共有するSNSでは、「Qアノン」の信奉者が州兵に偽装し、暴力的な事件を引き起こす計画が持ち上がっていた。こうしたSNSを見ても、「Qアノン」の影響力はいまだに大きく、トランプを「アメリカ第2革命」のリーダーとして崇拝する「Qアノン」の世界観は力を失っていない。トランプはこれからも政治活動を継続するとしているので、「Qアノン」もそのまま影響力を維持する公算が大きい。 ●情報操作のキャンペーンが作り出した「Qアノン」 ではいったい、「Qアノン」とはなにものなのだろうか?前回の記事では「Qアノン」の母体となる組織が、2017年に立ち上がった独自のスパイネットワークにあることを紹介した。 トランプが大統領に就任した2017年当時、CIAとFBIは大統領選挙におけるロシアの介入疑惑を捜査しており、モラー特別検察官もトランプとロシアとの関係を調査していた。トランプはCIAとFBIに捜査を打ち切るように圧力をかけたが聞き入れられず、これらの組織と鋭い敵対関係が続いていた。 このような状況でトランプは、CIAから上がってくる情報が信頼できなくなり、当時のCIA長官であったポンペオと自分だけに情報を提供する信頼できるスパイネットワークの構築を模索した。この結果できたのが、オリバー・ノース、エリック・プリンス、ジョン・グワイアの情報分野の出身者を中心とした独自のネットワークであった。 しかしこのネットワークが、「Qアノン」がリークする情報の出所であったとしても、「Qアノン」そのものの巧妙な情報操作を行っているとは限らない。「Qアノン」は、「4Chan」などのアングラ系SNSへの投稿から始まり、次第に拡散して巨大化したキャラクターである。この投稿と拡散を担っているのは、情報そのものスパイネットワークではなく、これとは別の操作チームである可能性が高い。そのように考えてリサーチすると、「Qアノン」の背後には巧妙な情報操作を行う人々がいることが見えてきた。 これは、セス・アブラムソンという人物の綿密な調査から分かったことだ。ちなみにセス・アブラムソンは、ニューハンプシャー大学でジャーナリズムと法的弁護の方法を教える元刑事弁護人で、犯罪捜査官だった人物だ。彼は、「ニューズウィーク誌」の政治コラムニストとして活躍しており、18冊の本を著している。 ●「Qアノン」を生み出した人々 巧妙な情報操作である「Qアノン」には、さまざまな人々と、複数の情報専門企業がかかわっている。分かりやすくするために、かかわった人物と企業の名前をリストにして最初に列挙しておく。以下である。 企業: まず、「Qアノン」の情報操作にかかわったと思われる企業を紹介する。 ・サイグループ(Psy-Group)

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