第５０回-01　『PTSD、トラウマ03　「トラウマなんてない」という心理学見解を解説』

－ Arcadia Rose －「　K　」のセルフカウンセリング＆心理セラピスト講座　上級編 第５０回-01　『PTSD、トラウマ03　「トラウマなんてない」という心理学見解を解説』 みなさん、こんちには。 Arcadia Roseの「　K　」です。 この度は『セルフカウンセリング＆心理セラピスト講座・上級編』を 購読していただきまして、どうもありがとうございます。 今回は「PTSD」「トラウマ」解説の第三回目です。 前回の講座内容を踏まえ心理学者アドラーの見解を解説します。 「実はトラウマなんてない」という見解は解決に役立ちます。 このことを知っておくことで解決の幅が確実に広がります。 がんばってください。 それでは、はじめましょう。 ―――――――――――――――――――――― ＜はじめに＞ ―――――――――――――――――――――― それでは、 前回の講座を振り返りましょう。 前回は、私の友人B氏が自分の苦手 を克服し仲間と溶け込む実例でした。 しかし、この話は通常の トラウマの話ではありませんでした。 本人はトラウマ、PTSDであり その原因は親にあると考えました。 しかし、実際は、トラウマは 一切関係ありませんでした。 B氏が歌を歌えなかったことが 本当の原因でした。 このケースの「想定」では、 心療内科の医師は「鬱」とみなし カウンセラーは「PTSD」と見なし 実際、B氏本人も自分の問題の原因 をPTSDと考えてしまっていました。 しかし、実際はPTSDやトラウマは 一切関係がなかったわけです。 この問題はPTSDやトラウマとして 扱ってしまうと解決できません。 一見、PTSDやトラウマに見えても、 それは完全に「間違った見方」です。 正しくは「歌えない人」です。 そして「歌えない人」として 対処することで解決が出来ます。 一見、PTSDやトラウマに見えても 「歌えない人」と視点を変えます。 これを 【視点転換の思考法】 と覚えておいてください。 【視点転換の思考法】とは 一見、PTSDやトラウマに見えるものを 「実は別のモノでは」と考えることです。 言い換えると 「相談者とは別の視点で考えてみる」 ということです。 これは当たり前の話ですが、 問題を解決できない相談者と同じ 思考をしていたら解決出来ません。 ですから、意識的に 「相談者とは別の視点で考えてみる」 ことが必要であり大切となるわけです。 この【視点転換の思考法】を 問題解決の時は、意識してください。 相談者は「こう言っているけど」 本当は違うかもと考えるわけです。 相談者の思考は大抵間違っています。 これは失礼な話ではなく事実です。 相談者の思考が間違っているから、 悩みや問題が発生しているわけです。 そもそも正しい思考をしていたら 自分自身で問題を解決出来ています。 自分自身で正しい思考ができないので カウンセラーに相談しているわけです。 カウンセラーが相談者のその間違った 思考を正すことで問題が解決されます。 その時に、必要なのが 【視点転換の思考法】というわけです。 B氏の場合も「自分はPTSDだ」と 間違った視点で自己認識をしています。 その【視点】を【転換】しないと 問題の解決には辿り着けません。 「自分はPTSDだ」から 「自分は歌えない人」に 視点転換させる必要があるわけです。 ですので、カウンセラーは相談者の 視点を変えて問題解決をする為に 【視点転換の思考法】が必要なのです。 話を戻しましょう。 このB氏のケースから判るように、 ・本物のトラウマ ・偽物のトラウマ この２つがある、ということです。 そして、このB氏のケースでは ・【トラウマなんかではなかった】 というわけでした。 そしてこのB氏の問題の結末は、 「本当はトラウマなんてない」と、 アドラーの見解と一致しています。 今回はこのアドラーの見解の 『トラウマなんかではない』 『本当はトラウマなんてない』 という考え方をお伝えしつつ トラウマを解説していきます。