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第148回 FXとブロックチェーン その1

ヤスの第四次産業革命とブロックチェーン
…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━… 第148回 FXとブロックチェーン その1 …━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━… ▼今回の記事 今回は、FXの分野におけるブロックチェーンの導入の概要を紹介する。すでに稼働しているプロジェクトもいくつか紹介する。 ▼FXとブロックチェーン 仮想通貨が投資分野として認められるようになるにつれ、既存の法定通貨を取引するFXの分野でも、ブロックチェーンの導入が検討されている。すでに仮想通貨の取引所では、ブロックチェーンのシステムが導入されているので、FXの分野でも実現可能であろとする認識は広く共有されている。 しかしながら、他の分野に比べ、FXではブロックチェーンの導入が進んでいるとは言えない状況にあるようだ。それには、FX特有の事情がある。 ●分散型のマーケットだが、大手銀行が支配 FXの市場は、多くの国々に取引所がある分散型のシステムとして運用されている。それらの市場における取引の規制ルールは、それぞれの国によって異なっている。イギリスでは「FCA」という規制であり、アメリカは「CFTC」というルールだ。そしてどの市場でも、顧客の出す注文に対して、ブローカーが取引の相手方となって応じる店頭取引が基本だ。これをオーバーザカウンターという。 このようにFXは、もともと分散型のシステムだ。そこには、銀行、トレーダー、ファンド、ブローカー、企業など多様なプレーヤーが参加している。しかしながら相場の決定は、一部の大手銀行と中央銀行に集中して行われているので、分散型のシステムでもあるにもかかわらず、相場の決定は中央集権だ。このような状況であるため、以下の2つの問題が背景となり、FXの分野におけるブロックチェーンの導入を遅らせる結果になっている。 1)利益率の低下 いまFXでは、投資分野としての人気が急上昇し、顧客数が伸びるにしたがって、銀行やトレーダー、そしてファンドやブローカー、取引業者の間における競争が熾烈になっている。それは取引手数料の大幅な低下となって現れ、FXに関係する企業や銀行の利益率を低下させる要因になっている。FXの分野ではどの企業も薄利多売を強いられているのが現状だ。 このような状況なので、特に中小の銀行やトレーダー、そして投資ファンドなどは、ブロックチェーンのシステムの導入にあまり積極的ではない。ブロックチェーンは中央集権的なサーバーを中心としたシステムと比べると、導入コストは低い。しかしながら、それでも利益率が低下する現状では、導入のコスト負担に躊躇しているのが現状だ。 2)銀行などの大手プレーヤーの消極性 さらに、FXの分野において相場の決定権を握っている大手の銀行などが導入に比較的に消極的であることも、ブロックチェーンの活用が進まない背景にある。

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  • ヤスの第四次産業革命とブロックチェーン
  • 昨年から今年にかけて仮想通貨の高騰に私たちは熱狂しました。しかしいま、各国の規制の強化が背景となり、仮想通貨の相場は下落しています。仮想通貨の将来性に否定的な意見が多くなっています。しかしいま、ブロックチェーンのテクノロジーを基礎にした第四次産業革命が起こりつつあります。こうした支店から仮想通貨を見ると、これから有望なコインが見えてきます。毎月、ブロックチェーンが適用される分野を毎回紹介します。
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