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【痛くない死に方 2021年第4号】コロナ陽性者の自宅での急変、どうすれば?

長尾和宏の「痛くない死に方」
  • 2021/01/29
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2021年 第 4号 【長尾和宏の「痛くない死に方」】 こんばんは。長尾和宏です。 思えば、年が明けてから、一日もまともに休めない状況が続いています。 そりゃそうです。犬が歩けば~ のことわざはないですが、発熱すれば誰もがコロナ を疑う時代になってしまったわけですから・・・・・・。 朝も晩も、トイレに入っているときも、夜中にようやくほっと一息、ラーメンにあり つこうというときも、「〇〇さんが発熱しました」という電話がかかってくるのです。 そして、二言目には、「・・・コロナだったらどうしましょうか?」 こんな状況ですから、息つく暇も、ありません。一番多いのは、介護施設から。でも 僕だって、「それはコロナじゃないですよ」なんて、断定できるわけが、ありません。 もちろん、「あの、ラーメンのびちゃうんで…」とも。 電話がくるたびに、丁寧に丁寧に、本人の様子を聞き取って、心配な場合には緊急往診 することもいくらでもあります。 慌てて施設にかけつけると、スタッフの人が入り口でピストルのような形をした体温計 を手に僕を待ち構えて、「お疲れ様です」よりも先に、「体温を測ってください」と熱を 測られる。そして、場合によっては、2週間以内に渡航歴はないか(あるわけないやろ)、 とか、濃厚接触者ではないなど、チェック表を全部自分で埋めないと、施設の中には入 れてもらえない。もうさ、熱を測られるのも、チェック表を書くのも、今日はこれで5 回目だぜ、勘弁してくれよ・・・・・・と一気に徒労感に襲われもする。だいたいさ、 そちらが僕を夜中に呼び出しておいて、「熱があったら中に入れられない」っておかし くないかい、スタッフ君? いや、いいんです。しょうがない。誰も悪くはないんだよ。みんな一生懸命頑張っている。 一人も感染者を出すまいと、医療現場も介護現場も家族も、必死で闘っているんだから。 誰も悪くない、誰も悪くないんだ・・・・・・まるで念仏を唱えるようにして、僕は次の 発熱患者さんのもとへと出かけます。 だけど、慌てて車で向かっている途中で、また電話が鳴って、「早く来てもらえますか?

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