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佐々木俊尚の未来地図レポート 2021.2.8 Vol.639
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【今週のコンテンツ】
特集
都市は「地名」ではなく、生活者の総体を表す「スタイル」の意味へと変わる
〜〜「都市」の意味を再定義し、あらたな都市観を発明する(第3回)
未来地図キュレーション
佐々木俊尚からひとこと
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■特集
都市は「地名」ではなく、生活者の総体を表す「スタイル」の意味へと変わる
〜〜「都市」の意味を再定義し、あらたな都市観を発明する(第3回)
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以前からわたしの著書でもよく紹介していますが、アメリカの社会学者マーク・グラノベッターの「ウィークタイズ」という有名な理論があります。ご存知のかたも多いでしょうから詳細な解説ははぶきますが、ウィークタイズは「弱いつながり」で、それほど近くはない、たまに会う程度のような人間関係のこと。対してストロングタイズ(強いつながり)は、家族や会社の同僚などの近い関係を指します。
グラノベッターは1970年代の『転職 ネットワークとキャリアの研究』(邦訳はMINERVA社会学叢書刊、現在は残念ながら絶版の模様)という書籍で、人が転職する際の情報はどこからやってくるのかを調べ、ウィークタイズのほうが有効であるということを実証してみせました。ストロングタイズは絆と安心感がありますが、毎日のように顔を合わせているので新しい情報はあまりない。ウィークタイズだと異なる業界や地域の人とつながることができるので、新鮮な情報がもたらされる可能性が高いというわけです。
くわえて人というのは社会的な動物なので、それほど親しい関係ではなくても、積極的に好意を提供してあげることが多い。だから親しくないウィークタイズでも好意というのは交換され得るのです。
さて、先週の本メルマガでは、ソーシャルキャピタル(社会関係資本)とネットワークキャピタル(ネットワーク資本)について解説いたしました。
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