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伏木悦郎のメルマガ『クルマの心』
第418号2021.2.16配信分
●メカニズムが残っていれば人は必ず順応する。N-ONE6速MTは〇だ!
N-ONEのADAS(先進運転支援システム)で書き漏らしたことがある。
パーキングブレーキは電磁式を採用している。FITなど近年のホンダニュー
モデルに実装設定され、その部品の不良が発売時期の延期につながる問題を起
こしたことで記憶されている。
ここは重要なポイントでもあるので深堀りしておきたい。自動車はその長い
歴史の中でシステムの複雑化とそれに伴う伴う肥大化を繰り広げてきている。
記憶に残るところでは、私が免許を得て自動車人の仲間入りをした頃のクルマ
はいたってシンプルな構造で作られていた。
ボンネットを開けるとエンジンルームはスカスカで、上からスパナを放り込
めばカランと落ちた。アンダーガードはあったと思うが、覗けば地面が見える
クルマも少なくない。私が最初に手にした1970年製サニー1200クーペGX然り。
1975年に新たに作製したTS仕様レーシングサニー(KB110)などはJAF公認
が車重645kgに収まる。身軽さは余計な部品を省いた結果だが、最高出力140ps
/8500rpm以上という東名チューンのA12型1298ccOHVを組み合わせれば痛快の
極みといえるスピードが手に入った。
これがオイルショックや排ガス規制を契機に変化する。省エネ環境性能追求
に伴う電子制御化や、問題克服後に激化した販売シェア競争に端を発する高性
能化、さらには消費者目線の商品性の追求などが要因だ。技術の進歩といえば
聞こえは良いが、産業の急拡大は整理統合を伴う抜本的な革新よりも"add on"
による摺り合わせを好んだ。
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