■アウトプット読書術
読書をすれば自己肯定感を高め、人生を好転させることができる。
それを実現するために不可欠なアクションが、読んだ本をアウトプ
ットすることだ。
読書の目的は、まずパフォーマンスの向上だ。良質なビジネス書を
読めば、専門家が長い時間をかけて培ってきた知見やノウハウを得
ることができる。
自ら学んだことが成果につながれば自信につながる。自信が、さら
に高い成果を生み出す種になる。本は、人生のパフォーマンスを高
めるエネルギーを補給してくれるのだ。
また、人生のリスクを最小化させるためだ。歴史書や哲学書には、
失敗と挫折を味わった先人の知恵が詰まっている。それが危機を回
避する術や、再び立ち上がる力を与えてくれる。
さらに人生を楽しむためだ。読書で教養を蓄積してきた人は、映画、
音楽、旅行などから、より深い楽しみや感動を味わうことができる。
先人の知恵や語彙や概念をより多く獲得しているからだ。
★
本を読むことで価値観が明確になり、方向性が見えてくる。なぜな
ら、人間は、物事を相対的に認識するからだ。自分の価値観を知り
たいなら、他人の価値観により多く触れることが手っ取り早いのだ。
自分以外の人生観、幸福観、死生観などに本を通じてアクセスすれ
ば心が反応する。その時、自分の価値観に気付く。つまり、他人の
価値観は、自分の価値観を映し出す鏡なのだ。
歴史上の偉人、ビジネスの世界で成功を収めた人、世界的アーティ
ストの価値観に触れれば、多くの学びと刺激が得られる。自分の価
値観が明確になれば、人生のコンパスは夢の方向に定まるはずだ。
★
読んだらアウトプットすることだ。得られるのは変化だ。能力も、
物事に対する捉え方も、世界の見え方も、全てが変化する。その結
果、人生そのものが変わる。
ただし、何となくという感覚だけでアウトプットするべきでない。
効果的アウトプットの型は4つのステップで構成されている。この
流れを踏めば、必然的な変化を発生させることができる。
ステップ1が「インプットした情報の整理」だ。アウトプットとは、
自分が仕入れた情報を誰かに話したり、書いたりすることだ。その
ためには、自分が仕入れた情報を棚卸し、整理をする必要がある。
ステップ2が「インプットした情報の理解」だ。整理を終えたら、
今度はそれらを眺めて思考し、理解するステージに入る。ステップ
1の整理をしっかり行えば、情報の理解も容易になる。
仕入れた情報は、整理、そして理解というプロセスを経ることで、
より強く記憶される。その結果、自分の血が通った知識へと昇華さ
れていくのだ。
★
ステップ3が「情報の編集」だ。この段階で、情報をアウトプット
に適した形にまとめていく。自分の頭の中で完璧に整理、理解され
ていても、相手に合わせた形に焼き直さないと、心に届かない。
ステップ4が「情報の出力」だ。情報を整理し、理解し、編集した
ら、誰かにアウトプットしていくのだ。このプロセスを「面倒だ」
と思うかも知れない。
だが、この流れを丁寧に踏んでいけば、次第に「伝えたい」「試し
てみたい」という衝動が湧いてくるはずだ。その熱い気持ちを保っ
た状態で、アウトプットしてみるのだ。
人生を変えるのは、行動だ。ただし、ただの行動ではない。自分の
内側から湧き上がってくる感情や欲求などが交じり合った“内発的
行動”だ。
そして、ここで紹介したアウトプットの基本の型は、人生を好転さ
せる「内発的行動」を誘発させる装置なのだ。練習すれば誰でもで
きるようになる。一つ一つ丁寧にやるべきだ。
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