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今市的視点 IMAICHI POINT OF VIEW
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3月13日号
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政権浮上のために無理やり東京五輪開催のスガーリン~
巨額の税金追加投入に本当に意味はあるのか?
既に巷の報道では、7月の東京五輪に外国からの観客
は組織委員会が受け入れ断念といった記事も出ています
が東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の橋本
聖子新会長は3月25日からの聖火リレーのスタート
までに決定すると言っており、さらに国際オリンピック
委員会のバッハ会長は4月の終わりが適切などと訳の
判らないことを依然口走っている状況で、本当は既に
諦めている外国人観光客の受け入れの中止すらまともに
発表できないモラトリアム状態に陥っています。
そんな中、2020東京五輪のアスリート、チーム役員
向けの公式プレーブックなるものが公開され、英文に
加え法文のプレイブックも開示されたことからその
レギュレーションの厳しさが改めて注目されています。
■こんな厳しい制限で本当に選手は来日するのかという内容
このプレイブックを読み込んでいきますと、とにかく厳しい
制限が設定されていることに気づかされます。
まず日本滞在の最初の14日の活動計画書を事前提出する
ことが義務付けられており、選手は指定された選手村に
入ったら事実上どこへも外出できない雪隠詰めにあうこと
が記載されています。事前に検査を受けて入国することは
当たり前ですが、試合の前は最大でも5日前に入国という
ことで早めに到着して体調を整えるなどということは一切
できず、フリータイムに食べ歩いたりショッピングや観光
に出かけることは一切認められず、試合が終わったら48時間
以内にとっとと帰国の途につくことが強制されています。
あらかじめ国内に競技ごとに設定されたホームタウンでの
日本の国民との交流などというのは全面中止の状況です。
また滞在4日ごとに検査を行うことになっており、選手と
チーム関係者少なくとも2万人以上いるであろう人数を
果たしてだれがどのようにPCR検査を行うのかも大きな
疑問が生じるところです。まあこれで本当に世界から
アスリートが来日する気になるのかどうかというのが
現実的な問題になってきています。今週選手村に16万個
もコンドームが配られるということをメルマガに書きました
が、選手村でのお楽しみは本当にそうした中にいる人間
同士の性的行為位しかないのかもしれない状況です。
■開催することだけが重要という菅政権の目論み
観客がどこまで認められるのか、スポンサーは来日できるのか
など細かな部分はまだこれから決定するのでしょうが、この
五輪の開催では本来の開催による成果などは殆ど実現する
ことはできず、とにかくNBCが提供するオリンピック番組
を通して東京五輪だけは開催することができ、その中身の
レベルについては殆ど気にしない意向であることがはっきり
見えてきます。
菅政権にとっては総務省接待問題なども次々露見してもはや
政権継続が風前のともしびとなってきている中で、無理やり
東京五輪だけは開催することで政権支持拡大で浮揚をはかり
たいのでしょうが、ここまでの収容所五輪のような状況で
既に限られた経済効果しか出ないものに追加の莫大な税金を
投入してまで強硬開催する意味がどこにあるのかが大きな
問題になってきています。
■開催の意義は果たしてどこにあるのやら
すでに菅首相はこの東京オリパラの開催を復興五輪とは
呼ばなくなっていますし、新型コロナに打ち勝ったわけでも
ない中で、戦時中の断末魔における本土決戦にも見えてくる
始末で、国民の意見も反映させずに強硬開催することが正しい
のか真剣に考える時間に差しかかっていることを強く感じ
させられます。ここからは国内でも感染再拡大が起こる可能性
は強く、ややもすれば国内外ともに観戦者なしのテレビ五輪
になる危険性はまだまだ残されています。中国政府はこの
開催に向けて効くのか効かないのかよくわからないワクチンを
大量提供してなんとか実施不能だけは回避させて自国の来年の
冬のオリンピックにつなげたいようですが、もうどの国も
猛烈な政治的イベントにオリンピックを使おうとしている
状況は開催前から辟易とさせられます。
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