2021年 第 11号
【長尾和宏の「痛くない死に方」】
皆さん、こんばんは。長尾和宏です。
全国的に緊急事態宣言が明けました。
正直に言って、今回の緊急事態宣言は僕は大失敗だったと思います。
なぜかと言えば、皆、「緊急事態」に慣れてしまったらです。それはそうでしょう。
人間、緊張状態などそう長くは続かない。特に日本人は、良いことにも悪いことにも、とても
順応性のある国民ではないかと感じます。昨年の春の緊急事態宣言下と、今回の緊急事態宣言
では、人の受け止め方、空気はまったく違っています。
昨年の春の、ガラガラの街の景色を、僕らはもう忘れてしまいました。
あれは何よりも、志村けんさんや岡江久美子さんの「死」のインパクトが大きすぎた。
人々は、マスクを買うために夜明けから並び、食品を買い占め、それ以外で外に出ることを
激しく恐れた。少しでも人が集まったり、他の街から人間を見つけては、通報や嫌がらせを
する「自粛警察」が各所に現れた。さらには、医療従事者や介護施設の家族に対して、その
ヒステリーの矛先は向けられていき、子どもたちがいじめられ、家族は村八分に合うという
とんでもない事態が訪れた。緊急事態宣言≒国民総ヒステリー状態だったわけです。
しかし、国民のほとんどの人は知ってしまったのです。コロナはそれほど恐れる病ではない
ということを肌で感じてしまった。基礎疾患のある人や高齢者以外は、もしかすると「風邪」
程度で終わるかもしれない、とうことを。さらに国会議員が呑みに行ったり、宴会を開いて
いることが、「文春砲」によって次々と暴露されていく。ステイホームといいながら、休業
保障がしっかりと出されるわけでもない。
正月早々から、3月下旬までの2カ月半。
なんのための緊急事態宣言だったの? ただ悪戯に、経済を悪くしただけ意外になにか効果
はあったのか? 現に、緊急事態宣言中に感染者は再び増えてしまった。もはや、無意味。
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