第二言語(僕の場合は英語)で演じる場合、
あまり意味をわかっていないで演じてしまう人ほど、
眉を上げたり、口を歪めたり、身ぶりで手を大きく振ったりして
しまう傾向は強いです。
それはなぜかというと、
「第二言語で、伝えたいものが本当に伝わっているのか?」
確信が持てないからです。
伝達能力に不安があると、ついつい、人は表現をオーバーにして補足してしまうのです。
これは無意識に、起こります。
僕は、そういう表面的な演技に陥らないように、
特にアメリカの作品では気を使っています。
なぜ、この独房シーンが個人的にお気に入りなのかと言えば、
ジョエルも、僕も、
体の動きを最小限に抑え、表情もほぼ変えず、お互いを牽制し合い、
言葉の刃で刺し合っているのが伝わるからです。
とても静かにセリフを放っても、
その場面をパワフルに感じさせることは可能なのです。
しかしその、
冷酷な表情の下で、燃えたぎるパワーは、
真にセリフを理解することからしか、生まれません。
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