「自衛隊と個人情報の問題、不思議な解決へ」
自衛隊大規模接種センター予約において、当初の仕様では生年月日や市町
村コードに無意味な番号を入れても、エラーチェックがされないという報道
がされました。
この問題について岸信夫防衛相は、一連のツイートで、
「今回、朝日新聞出版AERAドット及び毎日新聞の記者が不正な手段により
予約を実施した行為は、本来のワクチン接種を希望する65歳以上の方の接
種機会を奪い、貴重なワクチンそのものが無駄になりかねない極めて悪質な
行為です。」
「両社には防衛省から厳重に抗議いたします。不正な手段でのワクチン接種
の予約は、本当に希望する方の機会を喪失し、ワクチンが無駄になりかねな
いと同時に、この国難ともいうべき状況で懸命に対応にあたる部隊の士気を
下げ、現場の混乱を招くことにも繋がります。」
と強く抗議をしました。朝日と毎日の記者が行なった行為については、シ
ステムの不具合を摘発するためには有意義であり、そこまでカッカすること
はないと思われます。ですが、岸大臣自身は実兄の安倍晋三氏同様に、朝日
や毎日と喧嘩することで、政治的に加点できる立場にあると考えるのであれ
ば、こうした言動に出るのは、全く非合理ではないのかもしれません。
問題は、同じく岸防衛相の次のツイートです。
·
「本センターの予約システムで、不正な手段による虚偽予約を完全に防止す
る為には、全市長区町村が管理する接種券番号を含む個人情報を予め防衛省
が把握し、予約番号と照合する必要があり、実施まで短期間等の観点から困
難かつ、全国民の個人情報を防衛省が把握する事は適切でないと判断いたし
ました。」
恐らくこれが本筋なのだと思います。何も断りなく、自衛隊の運営する予
約システムを、住民台帳のDBと接続するという選択肢は、現在の自衛隊に
はないという判断です。どうしてかというと、現時点で接種のターゲットと
なっている世代というのは、「自衛隊が個人情報にアクセスする」というこ
とには、ほとんど反射的に拒否感を持ってしまう可能性があるからです。
(以下略)
この記事は約
NaN 分で読めます(
NaN 文字 / 画像
NaN
枚)