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今市太郎の戦略的FX投資
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2021年6月2日号
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5月ETF無購入で露見した日銀のステルステーパリング~買い支え不在で一体だれが日経平均、TOPIXを支えるのか
皆様すでにご案内の通り、5月日銀はとうとうTOPIX
ベースのETFを一切買い入れすることなく1か月を
過ごすこととなり安倍前政権がスタートした2012年
12月以来の状況となったわけです。海外の一部の
パッシブ運用を行うファンドは日銀の買い支えによる
人工値付け相場を酷く嫌うこととなりましたが、大方
の市場参加者はとにかく株価指数が下がれば日銀が
なんとかしてくれるというつっかえ棒の存在を信じて
相場に買い向かってきただけに、下げてももう日銀が
買い向かわないという事実は相当ショッキングな
状況であり、日銀はすでにステルステーパリングをして
いるというのが共通認識となってしまいました。
■月末安から月初高のアノマリーも崩れる始末
ここ数か月月末になると必ずといっていいほど日経平均は
崩れるものの翌日になるとまた何事もなかったかのように
株価指数が上昇するといった不思議なアノマリーが延々
展開してきたわけですが、今月は東証の前場がスタートした
時はたしかに上昇するかに見えた日経平均はその後崩れ
だし2万9000円を維持することもできず下落して
取引きを終えています。5月相場は日銀がお出ましになら
ないからということで大きく売り込まれるという状況にも
なりませんでしたが、本邦の実態景気とは何の関係もなく
米株の上昇と相関性をもって上昇する場面の多かった
日経平均株価は飼い主のいなくなった駄犬のようなもので
パッとしないことはこの上なく、ここから誰が一体買い上げ
てくれるのかかなり不安な状況に陥りつつあります。
6月相場は妙にボラティリティの高い相場になりそうな気配も
濃厚で果たして為替がこれに影響をうけることになるのか
どうかにも注目が集まります。
■新発10年物国債は昨年6月末以来の取引不成立
一方日銀のこうした動きとなにか相関性があるのかどうか
は判りませんが、1日の債券市場で10年物国債は、業者間
売買を仲介する日本相互証券で一日を通して取引が成立と
いう事態が発生しています。こちらも日銀による6月の
国際買い入れ予定が先月に引き続き2か月連続で据え置き
となっていることが影響していることは間違いなさそうで、
市場は何もしない日銀に嫌気していることが窺われます。
国会に呼び出されればまだ緩和はつづけると発言する黒田
総裁ですがどうも言っていることとやっていることに乖離が
出始めていることは間違いなく、市場もそれを相当意識して
いることは間違いなさそうです。
為替市場ではテーパリングを中央銀行が示唆した国の通貨は
大きく買われる相場が続いていますが、ドル円にも何等かの
変化が現れる可能性もあり引き続き注意深く相場を見守る
必要がありそうです。
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