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ビジ選☆リーダーズ Vol.906『リーダーシップがなくてもできる「職場の問題」30の解決法』(大橋高広)

ビジネス選書&サマリーリーダーズ
■職場の問題を聞き出す 上司の仕事を精神論で考えるべきではない。上司本人はもちろん、 経営層や人事部も疲弊する。精神論は再現性が低いからだ。だが、 日本の職場は精神論から抜け出せず、負のスパイラルに陥っている。 これからの上司・管理職のスキルアップは、リーダーシップという 「精神論」ではだめだ。上司の仕事を遂行する力を身につけるとい う「方法論」で考えるべきだ。 まず、問題の真因を把握することだ。そのためには、部下の本音を 聞き出すことだ。次に、部下に不利にならないように情報を共有す る。その上で、部下の同意と会社の許可を得て職場を改善する。 これを実践している上司は、間違いなく部下に信頼されているもの だ。強力なリーダーシップがなくても、部下と信頼関係を築くこと はできるのだ。 ★ 誰でもできる職場の問題を「聞き出す」技術がある。まず「コンセ プト共有法」だ。部下が会社から提案されるあらゆる施策に消極的 な理由は「なぜ、それをやるべきかを理解していない」からだ。 理解していないから「忙しいのになぜやらなければならないのか」 「必要性を感じないからやる気が出ない」という反発が生じてしま うのだ。 面談だけでなく、ミーティングや研修でも、事前に目的とゴールを 伝えておくことだ。特に、普段からコミュニケーションに乏しい部 下とならなおさらだ。 面談をする場合は、冒頭で目的とゴールを伝えるべきではない。数 時間前、数日前に伝えることだ。その際、口頭とメールの両方で伝 えておくと確実だ。 メールだけでは、細かなニュアンスを共有できない。相互理解が不 足し、目的やゴールの認識がズレてしまう。一方、口頭だけでも「聞 いていない」「伝えた」の水掛け論になりがちだ。 ★ アポイントを取らずに面談を始めるべきではない。部下は「やらさ れ感」を感じるからだ。「また面倒なことを言ってきたな」という ネガティブな感情で臨むことになる。 これでは、生産性のある話にはつながりにくい。結果、実のない話 を場当たり的にするだけで終わってしまう。だから面談で重要な話 をする時は、前もってアポイントを取るべきだ。 上司から「面談をしよう」と持ちかけているのだから、上司の側か らアポイントを取るのが筋だ。取引先と商談のアポイントを取る時 と同じだ。 このように丁寧にアポイントを取ってから進めるべきだ。できれば、 社内の掲示板やスケジュールアプリなどでアポイントを共有してお くことが理想だ。 ★ 面談は、1対1で行うのが基本だ。集団でブレーンストーミング的 に職場の問題を出し合おうとすると、どうしても予定調和的な内容 に終始してしまうからだ。「いいやすい」問題ばかり出てくるのだ。 職場の「本当の問題」は、基本的には、みんなの前で言い出しにく いものだ。それを聞き出すには、個別に時間を作ることだ。そして、 個別に面談をするのがベストだ。 なお、定期的に行うためには、面談の日時は固定化するべきだ。「毎 週金曜日15時」などと設定しておき、都合により臨機応変に変更す る。こうすれば、計画が立てやすく、互いに取り組みやすくなる。 面談で問題を聞き出す上で重要なことは、上司と部下の信頼関係だ。 信頼関係を作るには、半年~1年に1回程度、人事評価の際に面談 を実施するだけでは不十分だ。 単純に接触機会が増えれば、警戒心が薄れ、好感度が高まる。これ を「ザイアンスの法則」という。毎週10分でも定期的に面談をし、 接点を作れば、確実に信頼関係を構築しやすくなるはずだ。

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