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カリフォルニア(2)

週刊『アウトロー』
バーティーはカリフォルニアが大嫌いだった。 彼女の身内はみんなメンフィスに住んでいたし、 彼女はカリフォルニアがとにかく好きになれなかった。 男だちがツアーしている間、 エタとヴィヴィアンとしょっちゅう会っていたわりには 本当の心を打ち明けることはなかった。 彼女はルーサーと共に2人の素敵な子供を持っていた。 きっと育児も時間を浪費してたのだろう。 時に連れてルーサーとボクにとってはカリフォルニアは 辛かった。あるツアーでは最終日にメンフィスのMid-South Coliseumで 演奏した。その後車で3マイル先にボクとエタが住んでいた家が あったのに、ボクらは千800マイル先のカリフォルニアまで 走らなくてはならない。また別のツアーではテネシー州チャタヌーガが 最後の出演先だった。350マイル走るとメンフィスだったが、 そこを素通りして北ハリウッドの家まで戻らなくてはならなかった。 当時、州間高速道路がなく、それはしんどかった。 全てのツアーは東方面だったから犠牲を払って運転した。 まだメンフィスに暮らしてた頃のボクらは それほど人気なくてツアーとしては 主に西海岸のStew Carnellのショーで出演するぐらいだった。 が、今は人気が出たものの、文字通り引っ張りだこになってしまい、 これは生理的に大問題だった。 ジョンは相変わらず薬物のヘヴィーユーザーだったし、 一緒に車に乗って長々旅するのを拒否しだした。 ルーサーとボクはそれについて話し合って ジョンだけ初日と最終日の往復を飛行機に乗せようと決めた。

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