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第169回 自立分散型組織(DAO)とブロックチェーン その1
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▼今回の記事
今回もいつものように、ビットコインを中心とした仮想通貨を巡る新しい動きをいくつか紹介する。次に、メインテーマとして、「自立分散型組織(DAO)」の概要と、この分野で稼働しているプロジェクトをいくつか紹介する。
▼ビットコインを巡る情勢
まずビットコインを中心とした仮想通貨を巡る動きで気になるものをいくつか紹介する。
ビットコインの相場は、5月10日から21日にかけて50%程度下落してからというもの、相場は比較的に低調な状態にある。300万円台の後半で動いており、5月上旬に値を付けた700万円には到底届かない水準だ。しばらくこの水準での展開が続くとの観測が強い。このような、比較的に低調な展開になっているおもな理由は2つである。
●「デスクロス」と米国債金利の上昇
チャートのテクニカルアナリストの間には「デスクロス」という概念がある。これは、日足チャート上の50日移動平均線が200日移動平均線を下回る現象である。この「デスクロス」が現れると、相場は大きく下落する可能性が高くなる。数日後に下落するか、または下降トレンドが続いて弱き相場になるかのどちらかの展開になるとされている。すでに6月10日前後から、近い将来「デスクロス」の出現が懸念されており、それがビットコインのさらなる下落につながったようだ。
さらに下落の引き金になったのは、米国債の利回りの上昇である。「米連邦準備制度理事会(FRB)」は一部の予想よりも早い時期での利上げを示唆した。テーパリングの時期の前倒しである。これにより、6月16日に米国債2年物の利回りは12カ月ぶりの高水準である0.219%に達し、10年物の利回りは1.59%まで上昇した。この利回り上昇によって、投資家の一部がビットコインから米国債に乗り換える動きを見せた。これが引き金となり、ビットコインを中心とした仮想通貨の相場全体が下落したのである。
●「Iron Titanium(TITAN)」の暴落
さらに、仮想通貨相場全体を押し下げるショッキングな出来事も起こった。それは、「Iron Titanium(TITAN)」の暴落である。
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