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【死んでも書きたい話】 旅券事件は「対テロ戦争」を彷彿とさせる

安田純平の死んでも書きたい話
●「対テロ戦争」を彷彿とさせる旅券法13条1項1号の濫用 前々回の配信でご紹介した、クウェートに渡航した際に「ISILと関与」とされて旅券を没収された女性の件で、6月半ばに控訴審の口頭弁論がありました。ここで結審して次回判決かと思われましたが、裁判所側から国側に対して「全体的な枠組みについてもっと議論を」と求めてさらに続くことになりました。 イスラム国(IS、国の表記ではISIL)に渡航歴のあるイスラム法学者の中田考さんにアラビア語を習ったことがある女性が、東欧やトルコを旅行するために乗り継ぎ経由地のクウェート空港に降りたところでクウェート官憲に取り調べを受け、退去強制と再入国禁止となったために、日本外務省によって旅券返納命令を出され没収されたという事件です。 この件についてウェブ論座に記事を書きました。 上下2本ですが、すでに上は全文無料期間が切れています。下もすぐに切れますが、以下から読むことができます。 https://webronza.asahi.com/politics/articles/2021061700008.html https://webronza.asahi.com/politics/articles/2021062600002.html?page=1 女性は旅券返納命令の取り消しを求めて女性が提訴しましたが、国側の主張を全面的に認める判決によって敗訴しました。現在、控訴審が行われています。 一審判決の概要は以下の通りです。 (1)イスラム法学者、中田考さんからアラビア語を習った

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  • ジャーナリスト安田純平が現場で見たり聞いたりした話を書いていきます。まずは、シリアで人質にされていた3年4カ月間やその後のことを、獄中でしたためた日記などをもとに綴っていきます。
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