「自民党、都議選でも安定の敗北」
東京都議選は127の議席を奪い合うイス取りゲームですが、7月4日(日)投開票の今回の選挙では、これまで第1党だった都民ファーストの会が46から31へと15議席も減らし、第2党だった自民党が25から33へと8議席を増やし、ついに自民党が念願だった第1党へと返り咲きました。それなのに、菅義偉は「厳しい結果になった」と顔をしかめ、各メディアは「事実上の敗北」と報じました。それは、空気の読めない自民党が、もっともっと上の「50議席」だの「自公で過半数」だのという身のほど知らずの目標を掲げていたからです。
そもそも自民党は、前々回までは59、前回までは57と、常に60弱の議席数をキープし続けており、公明党の22~23と合わせれば80議席前後、127議席の過半数どころか、議会の約3分の2を独占していたのです。そのため、国政と同じく、都政でもやりたい放題でした。しかし、前回2017年の都議選で、緑のタヌキこと小池百合子率いる都民ファーストの会が大旋風を巻き起こし、6から55へと49議席も増やして大勝利!一方の自民党は57から23へと24議席も減らして大転落!
こうした流れからの今回の都議選だったため、自民党は「今こそ復活のチャンス!」と考えたのです。それは、新型コロナ対策がパネル芸ばかりで、何の実効策も打たない小池百合子に、都民の不満が溜りまくっていたからです。そして「これなら勝てる!」と踏んだ自民党は、恥も外聞もなく60人もの候補者を乱立させたのです。
その結果の33議席ですから、23人を擁立して23人全員が当選した公明党と比べると、ほぼ半分の当選率しかありません。かつて公明党は「我々は自民党のブレーキ役だ」と言っていましたが、これでは自民党の存在が公明党のブレーキになってしまっています。そして、両党の議席数を合わせても、過半数には遠く及びません。ここまでお粗末な結果では、たとえ8議席増でも自民党は「敗北」と言わざるを得ません。
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