久米信行ゼミ「オトナのための学び道楽」
毎月第1-4 火曜日発行 vol.45 2021/07/13 発行
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4.久米のイチオシ
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「味on味重ね。ワイルドで過剰なレトロ食堂2題」
最近、ふと感じるものがあって入った昭和な食堂で、続けざまに、驚くべきメニューに出会ったので、ご紹介いたしましょう。どちらも、孤独のグルメの井之頭五郎さんでさえ、ここまでやるか驚きそうな「味on味重ね」のワイルドB級メニューだったのです。
あえて写真は料理だけで行きます。お店の感じは文章から想像力を働かせてください。あとは、行ってのお楽しみ。
1 さぼーるのカツカルカッタ
その店は、千葉県木更津市の旧道にありました。昨今のロードサイドの派手派手な看板も建物もなく、ただただ地味なたたずまい。駐車場は広いのでありがたいのですが、フツーの人なら、このお店で大丈夫だろうかと不安に思うかもしれません。
でも大丈夫。町洋食、いや街はずれ洋食は、このぐらいでちょうどいい。
中に入ると、よし。合格。今だからなのか、いつもなのか、見事なソーシャルディスタンス。スペースの無駄遣い。チェーン店なら必ずやる、坪あたり売上とか、滞在時間、待ち時間なんて、完全に無視している感じ。だだっぴろい空間に、テキトーなテーブルと椅子が、テキトーに置いてあります。
頼むから、インテリアコーディネーターなんて入れないでくださいね。どうぞこのままでいてください。
で、メニューも合格です。モノクロの文字だけで1ページ。料理の写真なんてありません。そのかわり、あるはあるは洋食なつかしメニューのオンパレード。まるで、昔の蕎麦屋か中華料理屋から出前と取る時の電話横のメニューを拡大したみたい。
その中で目を惹いたのがカルカッタ。
若いウエイトレスさん(娘さん?)に尋ねると、このお店の名物で、ドライカレーの上に、カレーがかかっているらしい。
ドライカレーと言えば、カレーチャーハンのごとくルー無しのものか、あるいは白いご飯に汁なしキーマカレーのようなひき肉が乗っているものです。
しかし、味付きカレーチャーハン上のドライカレーに、さらにカレールーをかけるという、まさに「味on味重ね」の濃厚メニュー。
さらに、ハンバーグやら、トンカツやら、チキンカツやら、エビフライやらを、カルカッタに乗せるのが、この店の常連の流儀らしい。
よせばいいのに、プレーンなカルカッタで寸止めしておけばいいのに、いつものクセで「どのカルカッタがおすすめですか?」と聞いてしまう愚かな私。
「人気があるのは、カツカルカッタです。」
だよね。そうだよね。そうくるよね。
よし。受けて立とうじゃあないか。
で、運ばれてきたのがこちら。
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