■3分で魅了し認められる方法
最初の3分で勝負は決まる。人はわずか3分で相手を判断している
からだ。自分も相手から3分で見抜かれている。その3分が人生を
変える。3分で相手を魅了し、認められるようになるべきだ。
仕事ができる人がどうかも3分話せばわかる。できる人は「周りを
楽しませよう」とする「FOR YOU思考」で話す。できない人は「オ
レを楽しませろ」という「FOR ME思考」で話す。
「相手を満たす」ことを第一に考える「FOR YOU思考」の人と「自
分が満たされる」ことばかり考える「FOR ME思考」の人と、では、
コミュニケーションの取り方が決定的に違う。
3分も話せば、その身振り口振りから両者には歴然とした差が出る。
「FOR YOU」の人の元には、いつも人が集まり、その人はその中心に
いる。「FOR ME」ばかりの人からは、やがて人が離れてしまう。
★
できる人になるためには「FOR YOU」を意識すべきだ。ただ、口で言
うのは簡単だが、実践には「観察力」が必要だ。第一歩は、相手に
興味を持って、観察力を磨くことだ。
人は「目に映るものを見る」のでも「耳に入ってくることを聞く」
のでもない。「見たいもの」を見て「聞きたいこと」を聞くのだ。
だから「FOR YOU」ができる人になるには、相手に興味を持つべきだ。
興味を持って観察すれば、相手のしぐさや言葉尻から本音も見えて
くる。相手に興味を持ち、観察し、知ろうと努力することは「役に
立ちたい」「手伝いたい」「貢献したい」という時の基本なのだ。
★
認めたもらいたい心を満たしてあげることだ。人の心の中には「承
認のバケツ」というものがある。周りから認められ、評価され、感
謝されたりすれば「承認のバケツ」が満たされる。
誰からも認められず、ほめられたこともない人のバケツはカラッカ
ラだ。そういう人は、他人を承認する余裕がない。自分が満たされ
てないのに、他人のバケツを満たすことまで気が回らない。
できる人は、相手の「承認のバケツ」が満たされているかどうかを
見抜き「満たされていないな」と思えば意識的に承認の言葉を投げ
かける。認めてくれる人は「宝物」のような存在になる。
この「承認のバケツ」ついて忘れてはいけないことは「最初は自分
のためでいい」ということだ。自分が満たされていなければ、他人
を満たすことができないからだ。「まずは自分」が基本でいいのだ。
★
ナポレオン・ヒルの考え方に「プラスアルファの魔法」がある。相
手が「ここまではやってほしい」と求めている期待値を超えれば、
相手は喜んでくれるという考えだ。
その上で「最初は、自分の利益のためでいいからプラスアルファを
しろ」と言っている。相手の「承認のバケツ」を満たせば、自分が
得をすると損得勘定で考えればいいのだ。
他人に「プラスアルファの魔法」を実践している「できる人」が偉
える得としては、まず「お金」だ。周りから信頼され、いい仕事が
回ってくれば、報酬アップなどお金が動くのだ。
さらに「感情」という見返りがある。たとえば、相手がとても忙し
い時期にダメ元で仕事をお願いした時、二つ返事で引き受けてくれ
たら、心から感謝してもらえるはずだ。
こうして相手の「感情」が動くからお金が動くのだ。まずは「感謝
という見返り」のようが先なのだ。だから、お金の見返りが少ない
と不満を感じてしまうのだ。
だが、一番大きな見返りは感情だ。お金は感情のあとについてくる
のだ。お金とは「ありがとう」という感情の積み重ねだ。これがわ
かっているから、自然とプラスアルファの魔法が伝えるのだ。
できる人は、世の中に「快」を生み出し、まわりから「快の感情」
という見返りを得ている。その結果、自分も「快の感情」になって
いる。そういう人に「お金」という報酬がついてくるのだ。
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