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2021年7月16日号(Vol.169)-相手との関係を保ちながらゴールを叶える交渉術&中国は真の超大国になったのか?

最後の調停官 島田久仁彦の『無敵の交渉・コミュニケーション術』
第169号(2021年7月16日号) 『最後の調停官 島田久仁彦の無敵の交渉・コミュニケーション術』 はじめに: いつもお読みいただきありがとうございます。 また、コメントやご質問、ご相談も頂戴し、本当に嬉しいです。 先週号の【国際情勢の裏側】の内容も、発行した次の日にはMAG2NEWSのピックアップ記事として配信いただき、 おかげさまで多くの方々からもご意見を頂戴いたしました。どうもありがとうございます。 今週号のメルマガですが、 まず【1】のコーナーでは、今週から 【相手との関係を守りながら、目的を達成する紛争解決のための戦略】についてお話ししています。 いろいろと意見を交わしていると、どうしても興奮して、口調が荒くなることはないでしょうか? そしてなぜか自分が正しいことを必要以上に相手に認めさせたくなる・・・・。 でも、そうすることで言い争いは激しくなり、下手すると相手との関係が壊れてしまうこともあります。 はい、仕事でも日常生活でも。 今回はそれを防ぐための術をお話いたします。 次に、国際情勢ですが、今週もいろいろな動きがありました。 一つ目は、【エチオピアの総選挙】です。 コロナ感染拡大の影響や内戦の影響を受けて、延長されてきた総選挙がついに開催され、 アビー首相率いるProsperity Party(繁栄党)が圧勝しました。 しかし、私たちの記憶にも新しいティグレイ州との紛争の長期化は、国内の分断を招き、 エリトリアやスーダンなどの周辺国も巻き込む混乱を招きました。 そして、停戦が成立したと宣言した後も、TPLF (ティグレイ州の武装勢力)の反撃は続き、 政府軍はいくつかの州を奪われてしまうという失態を演じており、すでに国内の求心力はないものと思われます。 何よりもアビー首相の出身民族であるオモロ族の政党からは見放され、 それを受けて、どうも独善的な体制に変わったとのうわさも聞きます。 そして、エジプトとスーダンを巻き込んだ紛争に発展しかねない火種である 大ルネッサンスダムの運用再開を一方的に発表したことで、いつ戦争に発展してもいいほど緊張が高まっています。 中東地域を対岸からにらみ、東アフリカの核となる位置づけは、米中対立の番外編を引き起こす現場にもなっています。 今後、一気に地域紛争に発展する危険性をはらんでいますが、ティグレイ州との内紛後、 なかなか情報発信がなされないという懸念多き案件です。 二つ目は、先週に引き続き【欧米と中国の間の戦力バランス】についての考察です。 アジア太平洋地域、インド太平洋地域、南シナ海域に戦力が集中している中国の体制と、 世界展開をしているアメリカ、欧州およびアフリカ地域に主に展開してきた欧州。 中国の実力が加速度的に大きくなるにつれ、その行動も、過激さと強引さを増してきたことを受け、 欧米各国のアジアシフトも進められるようになりました。 台湾海域を象徴的にみる日米、香港・マカオに加え、南シナ海周辺国での権益に関心がある欧州各国というように、 対象は微妙にずれますが、すべてがその先に中国の存在を見ていることは同じです。 先週は開戦になる場合にフォーカスをして、欧米と中国の戦力と戦略でみるバランスについてお話ししましたが、 今回【2】の【国際情勢の裏側】のコーナーでは、対象となる要素・エリアを広げて、より包括的に見てみたいと思います。 今回もいろいろなお話しをしますが、どうぞお付き合いくださいね。 それでは今週号、スタートします★

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  • 最後の調停官 島田久仁彦の『無敵の交渉・コミュニケーション術』
  • 世界各地の紛争地で調停官として数々の紛争を収め、いつしか「最後の調停官」と呼ばれるようになった島田久仁彦が、相手の心をつかみ、納得へと導く交渉・コミュニケーション術を伝授。今日からすぐに使える技の解説をはじめ、現在起こっている国際情勢・時事問題の”本当の話”(裏側)についても、ぎりぎりのところまで語ります。もちろん、読者の方々が抱くコミュニケーション上の悩みや問題などについてのご質問にもお答えします。
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