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「習一人体制」の矛楯噴出、株価急落で市場動揺 開戦すれば反習派の動き「警戒」

勝又壽良の経済時評
  • 2021/07/29
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経済・外交の舵取り独り占め 株価の暴落が示唆する脆弱性 習政策否定の毛沢東原理主義 中国海軍は反習派の系列下に 中国国家主席の習近平氏は、今や経済から外交まですべての政策決定権を握っている。極論すれば、習近平一人が、14億の中国国民の運命を左右していることになる。かつて、チャップリン扮するヒトラーが、風船の地球儀に腰掛けている場面があった。独裁者が、地球を破滅させるという警告である。この模式によれば、習氏一人が、自らの野望を絡めて、中国国民の運命を握るという事態を迎えている。危険、この上ない話だ。 経済・外交の舵取り独り占め 中国政治では、経済政策は首相の所管であった。習氏が、国家主席に就任した2012年以降、この慣例は破られた。李首相は、15年頃から経済政策実行の下請けにさせられている。当然、李首相に不満がある。貧困対策では、それが顕著に表われた。習氏は、政治的得点を狙い昨年末に「貧困目標一掃」達成を宣言した。李首相は、今後2~3年のアフターフォロウの必要性を唱えている。現実には、貧困一掃が達成されていないことを示唆したのだ。 外交政策では、習氏が基本方針を決めていることが分かった。中国外交トップの共産党政治局委員、楊潔篪氏は共産党機関紙『人民日報』(7月3日付)で、「習近平外交思想」を礼賛する論文を発表した。その中で、中国外交について習近平氏が、「自ら指揮し、自らの力で自らことをなしている」と説明したのである。

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  • 勝又壽良の経済時評
  • 経済記者30年と大学教授17年の経験を生かして、内外の経済問題について取り上げる。2010年からブログを毎日、書き続けてきた。この間、著書も数冊出版している。今後も、この姿勢を続ける。
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