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『 田中優の未来レポート 』
第239号/2021.7.30
http://www.mag2.com/m/0001363131.html
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「能登ヒバ」を国産の「トーンウッド」に(下)
「新月伐採+葉枯らし」から「WOOD BE」乾燥へ
前回、機械での乾燥(WOOD BE)の説明をする前に、山で伐採する時点で「新月伐採+葉枯らし」を行ってはどうかという話をした。乾燥を段階的に行うのだ。山で木こりがする部分、その次に「WOOD BE」を使った機械乾燥部分とに分けて考えるのだ。もちろん費用との兼ね合いで、すべての木材をそうするわけではなく、「新月伐採+葉枯らし」を加えるとしたら、いわば高い値段をつけられる「最高級材」だけにしていいと思うのだ。いわゆる楽器のための木材「トーンウッド」、高級家具に使われる家具材だけでいいのではないか。
というのも「WOOD BE」での乾燥が、早くて安く、完全なためだ。他の建築材の中の特に重要な「構造材」を別にすれば、「トーンウッド」「高級家具材」、「その他の材」くらいの大まかな分類で足りるだろう。この中で、「新月伐採+葉枯らし」を用いるのは「最高級のトーンウッド、高級家具材」だけに用いてはどうか。特に腐朽菌や食害に対する耐食性の高いヒバや、ヒバほどではないが水に強いヒノキ、コウヤマキ、スギなどは、特に加工しなくても十分な防虫、防腐の効果がある。しかし虫害に弱い他のマツ材や広葉樹材などには、「WOOD BE」処理で足りない場合、他の加工を施した方が良いだろう。「WOOD BE」の乾燥は、高性能であるにもかかわらず、著しく安く木材乾燥ができる。今回はその「WOOD BE」がどうしてそんな奇跡的なことを実現できたのかを説明してみたい。
この「WOOD BE」の乾燥炉を用いて、「フルタニランバー」社長の古谷さんを中心に、地元の材である「能登ヒバ」を用いて、楽器作りを実現した。日本ではあまり例のないトーンウッドの誕生だ。そのために「WOOD BE」という木材乾燥炉を導入した。これにより、地域の持続可能な木材を使って楽器を作る試みとして、「アテノオト」としてホームページも立ち上げてくれた。
https://atenote.com/about/
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