メルマガ読むならアプリが便利
アプリで開く

「望遠鏡的博愛」から脱却し、日本国内の貧困と格差を見つめ直せ佐々木俊尚の未来地図レポート Vol.664

佐々木俊尚の未来地図レポート
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 佐々木俊尚の未来地図レポート     2021.8.2 Vol.664 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ http://www.pressa.jp/ 【今週のコンテンツ】 特集 「望遠鏡的博愛」から脱却し、日本国内の貧困と格差を見つめ直せ 〜〜ピケティもトッドもサンデルもカズオ・イシグロもこぞって訴えていること 未来地図キュレーション 佐々木俊尚からひとこと EPUBファイル,Kindleファイルのダウンロード先は メルマガ最後に掲載中 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■特集 「望遠鏡的博愛」から脱却し、日本国内の貧困と格差を見つめ直せ 〜〜ピケティもトッドもサンデルもカズオ・イシグロもこぞって訴えていること ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「望遠鏡的博愛」ということばがあります。『オリバー・ツイスト』『クリスマス・キャロル』などで有名な19世紀のイギリスの文豪、チャールズ・ディケンズが発明したことばです。どういう意味かというと、遠くの人にばかり慈愛を向けて、目の前の貧困や苦難は無視してしまうこと。  ディケンズは『荒涼館』という晩年の長編小説でこのことばを使いました。ジェリビー夫人というアフリカの慈善事業にいたく熱心な女性が出てくる。なのに彼女は、自分の家のことは完全に放置で荒れ放題なのです。彼女の博愛は近くには向かわず、望遠鏡でしか見えないような遠くにだけ向けられているという意味で「望遠鏡的博愛」であるとディケンズは揶揄したのです。

この続きを見るには

この記事は約 NaN 分で読めます( NaN 文字 / 画像 NaN 枚)
これはバックナンバーです
  • シェアする
まぐまぐリーダーアプリ ダウンロードはこちら
  • 佐々木俊尚の未来地図レポート
  • 世界はこれからどうなっていくのか? テクノロジーは社会をどう進化させていくのか? 人と人の関係はどう変化していくのか? この不透明な時代の先に何が待ち受けているのかを、 独自の鋭い視点から切り出し、未来を見通します。 毎号きわめて濃密な特集記事に加え、ブックレビュー/ライフハック/特選キュレーション など盛りだくさんのメニューをご提供。さらには本メルマガ限定で日本では紹介されていない英語圏の記事をまとめて紹介しています。 配信日は毎週月曜日午後5時。激動の一週間をスタートさせるのにふさわしい知的刺激をどうぞ。
  • 999円 / 月(税込)
  • 毎週 月曜日(年末年始を除く)