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デルタ株がやってきた

ドクター畑地の診察室
ドクター畑地の診察室101.2021.8.8. 現役呼吸器内科、総合内科専門医 畑地治です。 世の中に「○○飲んだらすべての病気が治った」「○○制限食をとったらすべての人が健康になる」等、出鱈目情報が溢れています。現代医療の特徴は精密医療で万人に効くような治療はありません。治療方法は個人によって全く違います!おそらく日本で一番多くの呼吸器疾患患者(肺癌、喘息、COPD、肺炎など)を診療する専門医が、最先端の精密医療を解説&ネットでは出し辛い医療や治療の裏側も配信! https://zipangu-management.co.jp/culture_000/hataji/ 三重県出身 自治医科大学卒業後、僻地診療、三重大学勤務を経て、呼吸器内科医師となる 現在、松阪市民病院統括副院長兼呼吸器センター長 診療の傍らFM三重で「肺、おさむに聴け!radioを聴いてらんらんらん(lung lung lung)」という毎週月曜日放送の番組を担当 https://fmmie.jp/program/getsumoku/hiosamu.php **************************************** デルタ株がやってきた COVID-19の第5波が押し寄せています。デルタ株(インド株)の蔓延の始まりです。今までのアルファ株(イギリス株)よりもさらに感染力が強いと言われています。さらに、このデルタ株はたちが悪いことに、今まで若年者での重症者はほとんどいなかったのですが、若年者でも重症化しています。呼吸器管理されている、あるいは呼吸器管理が必要な若年者が急速に増加している印象です。ワクチン接種の効果で、高齢者のCOVID-19感染者はほとんどいなくなったと言ってもいい状況です。“これでCOVID-19は若年軽症者ばかりになるのか”と言うと、そうではなく、若年者でも酸素投与が必要な感染者、呼吸器管理が必要な感染者が増加しています。 アルファ株までは、ワクチン接種者でのCOVID-19感染者は見たことがありませんでした。しかし、最近になり、ワクチン接種者でのCOVID-19感染者も出現してきています。“それでは、ワクチン接種は無意味なの?”そうではありません。感染者の中のワクチン接種者は、ごく少数(私の感覚的に1/100程度)であり、しかもワクチン接種者の感染者は無症候、もしくは極軽症となっており、依然としてCOVID-19蔓延防止の鍵になるのは“ワクチン接種”であると言えます。 しかし、COVID-19ワクチン接種者の感染者は“無症候”であるため感染者自身も気付かず、そこを起点として周囲に感染させてしまうこともあるため注意が必要です。このようなことを避けるには、一刻も早く全国民に対するワクチン接種が必要ですが、肝心のワクチンが国から供給されてこず、どんどん接種していきたくてもできない現状です。

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