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ビジ選☆リーダーズ Vol.913『アーノルド・ベネットの賢者の習慣』(/アーノルド・ベネット)

ビジネス選書&サマリーリーダーズ
■頭は肉体より、はるかに鍛えがいがある 体調を常に一定に保つことは容易ではない。人間の体はやっかいな もので変調をきたしやすい。だが、鍛錬すればすぐに体調を保てる ようになる。 頭の調子を一定に保つことは、それにも増して難しい。体調と同様、 すぐに変調をきたしてしまう。だが、おそらく体調以上に鍛錬の効 果は顕著に現れるはずだ。 われわれは、知識を豊かにし、趣味を洗練させて、自分とその人生 をより豊かなものにしたいと願っている。にもかかわらず、多くの 人がそうしないのは知識欲がないからではない。 まず、意志の力がないからだ。何かをはじめるのは意志の力ではな ない。継続して行おうとする意志の力がないからだ。そして、頭脳 がほったらかされて錆びついて調子が悪くなっているからだ。 つまり、改善点は2つある。意志の力を養うことと、頭脳の諸器官 をよい調子に戻すことだ。しかも、これらは並行して行われる必要 がある。 ★ 頭の柔軟体操がある。これはたとえるなら、楽器の演奏に不可欠な テクニックを磨くための練習だ。たとえば立派な詩や散文を暗誦す ることだ。これほど、頭の体操になるものはない。 半年間、一週間に20行の割合で暗誦することだ。それだけで、不活 発な頭脳のすばらしい治療となる。頭の体操として暗誦すれば集中 力が必要になる。 自己啓発をする際に備えておくべき重要な能力は、精神を集中させ る能力だ。なんでもいいから1ページ読み、すぐに読んだことにつ いて思い出せることをすべて書き記してみることだ。 これを続ければ、必ず頭の体操になるはずだ。自分の言葉でも、筆 者の言葉でもかまわない。一日15分で充分だ。その効果たるや、魔 法のごとしだ。 ★ 頭を効率的に働かせるべく真剣に努力するなら、ものを書く訓練を やるべきだ。文を作り、その努力を継続するなら、書く内容はなん でもいい。 ただし「日記」は、よい方法ではない。日記は、最小限の知的努力 しか払わずに書かれがちだからだ。同じ日々の記録という点では、 日誌のほうがまだましだ。 違いは、日記が自分の事柄や自分のしたことを取り上げるのに対し、 日誌はもっと広範なことを取り上げることだ。人が興味深く観察し た事柄を書き記すことだ。 日記や日誌がいやなら、エッセイを書くのでもいい。読んだ書物に ついての簡単な覚え書きでもいい。さらに、自分が特別に感銘を受 けた文章を集めた文集を作るのでもいい。 ★ 書くということではじめて思考が働く。オックスフォード大学講師 によると「頭脳の効率的な働きというのは、たえず思索に耽ること で得られるものだ。 たとえば、毎日10分間でいいから、きっちり規則的に、できるだけ 高邁な思想に頭脳を集中させることだ。こうすることで頭脳の効率 的な働きが得られるはずだ。 実際にはじめてみて、自分の決意の強さにある程度確信がもてるは ずだ。しかも、自分の考えていることを文章に書き表せる人なら、 実行しても、うまくいくはずだ。 自己啓発というと、文学のことを考えがちだ。しかし、蝶や葬儀の 習慣、国境や通りの名前であってもいい。自分に興味があるものな らなんでもいいのだ。 あまり深く考えない人のほうが、幸せになれるといわれる。だが、 それは大きな間違いだ。間違いなく、より思索する人ほど、幸せに なりやすいのだ。

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