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高野孟のTHE JOURNAL Vol.510 2021.8.9
※毎週月曜日発行
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【1】《INSIDER No.1111》
さあどうなる? 8月の内閣支持率/それ次第で迫りく
る菅政権の天国と地獄の分かれ目
【2】《CONFAB No.510》
閑中忙話(8月1日~7日)
【3】《FLASH No.422》
この秋の総選挙で政権交代を引き起こす可能性を明示し
た雑誌メディア/日刊ゲンダイ7月29日付「永田町の裏
を読む」から転載
【4】《SHASIN No.445》付属写真館
■■ INSIDER No.1111 2021/08/09 ■■■■■■■■■
さあどうなる? 8月の内閣支持率/それ次第で迫りく
る菅政権の天国と地獄の分かれ目
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菅義偉首相は五輪開幕直前の7月20日に米紙WSJのイ
ンタビューを受け、「日本国民の約3分の2が五輪を楽
しめると思っていない(中でそれでも開催するのか)」
と問われ、「競技が始まり、国民がテレビで観戦すれば
考えは変わる」と自信のほどを示した。さて、本当に国
民の考えは変わったかどうかが、今週にも発表される各
社世論調査の内閣支持率の数値に端的に表れる。
すでに朝日は7~8日に調査を行い9日付で発表した
が、内閣支持率は28%で初めて30%を割り、不支持率も
53%で、7月の31%、49%からいずれも悪化した。他の
調査も軒並みこのような結果となるに違いない。
その数値を起点として、8月から10月に向けての世の
中の流れがどうなるか、菅から見て《天国舞い上がり》
コース、《地面這いずり》コース、《地獄転がり込み》
コースのどれになるかの分岐が生じる。
●天国コースはすでに消えた!
菅が事前に抱いていたイメージでは、五輪前にはワク
チン接種もかなり進んで世間の空気も少し落ち着いてく
る中で、五輪を有観客で開催できればそれなりに盛り上
がり、「それで池江璃花子が金メダルでもとれば国民は
すっかり夢中になって」(と実際に菅は側近に漏らした
という)雰囲気が変わり、内閣支持率の下血状態も止ま
る。そこから反転攻勢に出て、9月5日パラ閉会式直
後、五輪・パラ熱が冷めないうちに総選挙断行、そこそ
この結果を出せば自民党総裁選は「無投票再選」とな
り、そこまで行けば長期政権……というのが、お得意の
「希望的観測」の連鎖による《天国舞い上がり》コース
だった。が、これはすでに五輪開幕を待たずして消えて
いた。
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