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『 田中優の未来レポート 』
第240号/2021.8.15
http://www.mag2.com/m/0001363131.html
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実は今日、新たな新書「地球温暖化 電気の話と私たちにできること」という新書の校正が終了した。発行日は2021年9月1日になる予定で、もともと前著の「改訂版」の予定だった。ところが前著が出てから10年間、ずっと本当に効果のある対策は何なのかと考え続けてきていたので、内容はほとんど一新されてしまった。
編集をしてくれている北村さんは、死ぬほどの勢いで直し続けてくれていた。朝に晩に深夜にメールが来る。メールのおかげで時間を気にせずにやり取りできる。ぼくは自分の都合に合わせて読み、訂正し、返信する。大変なのは北村さんで、人の思考をトレースしながら文章を合わせていく。たぶんこれは一つの特殊能力だと思う。相手にお構いなしに書く著者の文章を汲み取って、読んでわかりやすいものに直していくのだ。
ぼくはぼくでわかりやすく書いているつもりだが、正確に伝えようと思うあまりわかりにくくなったしまうことも多い。そこに編集者が入って、わかりやすく正確なものにと努力してくれるのだ。編集者の努力には頭が下がる思いがする。彼はほとんど著者の影に隠れて、第二の著者の役割を果たしてくれるのだ。おかげでぼくはかなり助けられている。
今回の本では、ほとんど困難な現状からの解決策を思い切って出している。その一つはこの有料メルマガでは何回も触れたことのある「送電線網(グリッド)」からの脱却だ。電力会社の作り上げた送電線網にはもう頼らず、小さな地域からの小さな自然エネルギーによる電気を地域でバッテリーに貯め込んで、電気を地域自給していく構想だ。もしやろうと決めたら地域の電気は電力会社の持つ送電線網を外れて自分たちで電気を自給することができる。それをもし実現したとすると、電力会社のロスする電気の63%をなくし、バッテリーのロスするわずか5%に下げることができる(図1)。
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