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伏木悦郎のメルマガ『クルマの心』
第442号2021.8.17配信分
●時代が私をここまで連れてきた。一言で云って運が良かった
未来予測は難しい。世に注目に値する未来像の提示は少なくないが、それら
はともすると私自身の願望が投影された期待する姿であることが多いようだ。
そうであるならば、他者の意見に与するまでもない。自分がありたい姿を語る
方が物事すっきりして好ましい。
ところが、いざどうなりたいか……胸に手を当てて考えても、そうそう簡単
には言葉にならない。だからこそ各ジャンルの専門家と呼ばれている人の中で
も評価の高いスペシャリストに期待を掛けるのだろう。
そこで私は自問自答する。「お前は語るべき内容を持っているか? あると
して、それは傾聴に値する内容を伴うものであるのだろうか」身体中から嫌な
汗が噴き出す思いがする。
自動車人として51年、半世紀余りの間それなりに濃くクルマと関わってきた。
運転免許取得年齢に達してすぐにクルマに乗り始め、20代前半に自らの意思で
モーターレーシングの門を叩き、縁と運に恵まれて20代後半に勃興期の自動車
専門誌メディアに潜り込む。
未だフリーランスという言葉が世間に浸透せず、会社人にあらずんばまとも
な社会人として認めてもらえなかった時代。そもそも文章力を磨く経験なしに
ライター稼業に入ることが許されたことが奇跡に近い。ほとんど書けず、悩み
悶えた時期は短くないが、それでも三日三月三年である。
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