第175号(2021年8月27日号)
『最後の調停官 島田久仁彦の無敵の交渉・コミュニケーション術』
はじめに:
いつもお読みいただきありがとうございます。
今週号のメルマガですが、
まず【1】のコーナーでは、先週号に引き続き、
交渉・コミュニケーションの際に目指すべき姿として
【ひたすら聞くことの大事さ】についてお話ししています。
今週は【交渉やコミュニケーションにおいて“聞くことに徹する”】とはどのようなことなのか、
いろいろとご紹介いたします。
内容は、本編をお楽しみに。
次に、国際情勢ですが、今週もいろいろな動きがありました。
一つ目は、【混乱極まるアフガニスタン情勢】についてです。
2週続けてアフガニスタン情勢についてお話ししました。
カブール陥落を受けて、20年にわたって国連・欧米型の民主化プロセスは失敗に終わり、
タリバンが復権することとなりました。
北部ではまだ抵抗が続いていて、まだタリバンによる全土掌握には至っていないと見られていますが、
北部での抵抗も、規模が小さく、またすでに周囲をタリバン勢力に囲まれていることから、どこまで効果的かは疑問です。
混乱はすでにその退避の窓口となるカブール国際空港にまで及んでおり、
米英は自国民に対し、カブール国際空港へのタリバンによる大規模攻撃の情報を掴んだとして、警戒を強めています。
そしてこれをお送りする直前のタイミングで、カブール国際空港で自爆テロが起こってしまいました・・・。
アメリカが再度、今月末での軍の全面撤退方針を確認した今、抑止力が働かない状態になっていると言えるでしょう。
混乱が予想されますが、しばらく様子を見て、また改めてお話をしたいと思います。
二つ目は、【出口の見えないエチオピア- ティグレイ紛争】についてです。
昨年11月4日にAbiy首相側の政府軍とTigray州の武装勢力であるTPLFとの紛争が始まり、
11月29日に州都メケレを制圧したと政府側が宣言して“終戦”したはずでしたが、
オン・オフを繰り返しながら、現在も紛争は続いています。
今年6月以降は、エリトリア軍の撤退を機に、TPLFが息を吹き返し、勢いに乗ってメケレの奪還に始まり、
その後、アムハラ州、Afar州と侵攻し、首都Addis Ababaに接近してきています。
そう、まさにアフガニスタンにおけるタリバン勢力のような動きです。
政府軍も黙ってはおらず、TPLFに制圧されたアムハラ州の軍と共同で、TPLFとの交戦を行っており、
国内情勢は著しく悪化しています。エリトリア軍の再参戦も明らかになり、
この紛争は、国内紛争に留まらず、すでに地域紛争、そして国際的な紛争に発展する恐れがあります。
今後の中東・アフリカ地域の情勢、そして米中対立にまで影響が及ぶと思われるエチオピアのティグレイ紛争について、
【2】のコーナーでお話いたします。
今回もいろいろなお話しをしますが、どうぞお付き合いくださいね。
それでは今週号、スタートします★
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