2. アメリカン・ポップ・カルチャーとしての「干し首」、その起源(その
1)
延々とお待たせしてしまっておりましたが、ようやくアメリカン・干し首
カルチャーについて色々分かってきたので書いてみることにします。なん
でこんなに手間取ったかというと、実はリアル干し首(とくにエクアドル
の原住民が作っていた「ツァンツァ」と呼ばれるものや、アマゾンのヒバ
ロ族が作っていたもの)や、それが1920年代〜30年代にかけてノベルテ
ィとして流通したときに派生した、山羊やサルの皮を加工したイミテーシ
ョンについての資料はわりとすぐに見つかったものの、それがどのように
してアメリカでポップ化し消費されていったのかについて、なかなか分か
らなかったということがあります。ポップ化した干し首表象は、とくに
1960年代のアメリカでは「干し首大ブーム(シュランクン・ヘッズ・クレ
イズ)」というほどの盛り上がりを見せたのですが、その経緯がどうにも
掴みづらかったんです。ちなみに本物(あるいは本物ということにして取
引されていた)干し首は、1933年に50ドルくらいしたそうです。これは
現在の貨幣価値だと800ドルとか、そのくらいになるんだそうです。
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