8月27日、オンライン形式で恒例のジャクソンホール会議が
開かれ、パウエル議長が講演をしました。
事前予想では、「この日の講演では、パウエルFRB議長は、デル
タ変異種の感染拡大に配慮して、タカ派色は打ち出しにくいだろ
う」とされていました。
しかしながら、この日の議長講演は「ややタカ派寄りの玉虫色」の
内容でした。
けれども、市場はこの日の議長講演を「ハト派色の強いもの」と間
違って受け止めて、引続きイケイケで上昇を続ています!
実際のところ、この日の議長講演は、「今後の雇用統計の内容次第
ではテイパリングを9月に早めるし、雇用統計の内容次第ではテ
イパリングを11月に遅らせる。しかしながら、どちらにせよ、テ
イパリングは年内の9月FOMCか11月FOMCには開始する」
との「ややタカ派寄りの玉虫色の内容」だったのです。
9月3日の雇用統計が市場予想よりも良好だった場合、市場は驚
くことでしょう。
「FRBのテイパリングは9月に開始になるのでは???」と、
イケイケのアメリカ株式市場はやっと「正気」を取り戻して、崩れ
始めることでしょう。
アメリカFRBによる「テイパリング」や「テイパリングに次ぐ
利上げ」は、世界中のマネーというマネーを、中国を始めとする新
興国群から引き上げさせて、アメリカ一国にマネーを集中させる
という「マネー・ウォーズ」の側面も兼ね備えています。
コロナ禍で経済が苦境にある新興国群では、「2021年のFRB
の緩和の縮小」は、厳しいものになることでしょう。
中国とて例外ではないでしょう。
「中国との経済覇権戦争」に勝利するためにも、対中国政策とい
う意味合いでも、FRBはテイパリングをいつまでも先送りしたく
ないでしょう。
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