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130回 腐りきった日本の小児科

和田秀樹の「テレビでもラジオでも言えないわたしの本音」
ついに菅首相がやめた。 私はどういうわけか可哀想に感じてしまう。 確かに、冴えないところがあるし、周りの感染症学者にふりまわされっぱなしだったが、自分の在任期間の記録を作ると、さっさと辞めた前首相よりはるかにましな気がする。少なくともコロナの大事な時期におそらくうつ病だったのだろうが、記録を作るまでの2か月も人前に出ないというのは、あまりに無責任だった。国会を開かないのは前首相と同様に、東日本大震災のときに国会を開き続けた民主党と比べると不誠実とは思うが、そんなに悪い人とは思えない。 それにしても、その後の立候補者は、右翼の急先鋒の高市早苗(自分は夫婦別姓をしているくせに、一般庶民には夫婦別姓を禁じるという、夫婦別姓が許されるのは上級市民だけと考える丸川珠代氏と同じ考えの持ち主のようだ。女性だからといって、女性の味方と言えるのか?)氏とやはり同じ右翼の、塾団体の親玉として面接や小論文重視の大学入試改革を命じてきた(塾に行く方がはるかに有利になるが、いっぽうで有力者の子が入りやすい入試にもなる)下村博文氏を除くと、人気者とか本命とされるのは、みんな世襲議員だ。 菅氏のようなたたき上げは、強いときはいいが、親の代からのつながりがないので孤立無援のような状態になるのが自民党という政党のようだ。田中角栄氏のような実力者ですら、そうなってしまうところが怖い。そこが私のような貧乏人の子せがれが菅氏に同情するゆえんだ。 河野太郎氏にしても、石破茂氏にしても、そして小泉進次郎氏にしても、弱者には厳しい。本人にそのつもりはないのだろうが、一般庶民と同じ学校に行ったことがない(石破氏も小学校から国立の付属だ)のだから、家が貧乏な人を見たことがないのだろう(岸田文雄氏と河野太郎氏は小学校が公立だが、富裕層の住む地域のようだ)。

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  • 和田秀樹の「テレビでもラジオでも言えないわたしの本音」
  • 世の中のいろいろなことにたった一つしかないと考え、それを信じ込むことは、前頭葉の老化を進め、脳に悪い。 また、それが行き詰った時に鬱になるというメンタルヘルスにも問題を生じる。 ところが日本では、テレビでもラジオでも、○○はいい、××は悪いと正解を求め、一方向性のオンパレードである。 そこで、私は、世間の人の言わない、別の考え方を提示して、考えるヒントを少しでも増やし、脳の老化予防、メンタルヘルス、頭の柔軟性を少しでもましになるように、テレビやラジオで言えない暴論も含めて、私の考える正解、私の本音を提供し続けていきたいと思う。 質問、相談、書いてほしいテーマ等、随時受付。
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