米国景気急減速の裏側
「7-9月のGDP急減速」
ここまで一人絶好調で世界経済をけん引してきた米国経済。今年のGDPは1-3月が年率6.3%、4-6が同6.5%成長と好調で、コロナ前の水準を回復しました。IMF(国際通貨基金)、OECD(経済協力開発機構)など国際機関はいずれも今年の米国経済を7%成長と予想しています。ところが、その米国経済に夏場以降、急ブレーキがかかりました。
予測精度の高さで定評のあるアトランタ連銀の短期GDP予測「GDPナウ」は、9月2日までのデータをもとに、7-9月の米国GDPを年率3.7%成長と予想しています。ここまで米国の高成長をけん引してきた個人消費が、7-9月は年率1.9%に急減速することが、全体の成長減速に大きく寄与しています。
新型コロナのデルタ株が主流になってまた感染が拡大し、これがサービスなどでの個人消費や企業活動を制約し始めた、との見方もありますが、まだ感染防止のための規制が強まったわけではありません。むしろこの秋からのメトロポリタン・オペラは観客制限なしに上演されるようになりました。その中での景気減速には、需要以外の力が作用している可能性があります。
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