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木野龍逸の「ニッポン・リークス」 2021/9/6(No.76)
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【No.76】ALPSがフィルター破損で全基停止中も東電が説明せず
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■ALPSがフィルター破損で全基停止したことを発表しない東電(2021年9月2日)
福島第一原発で汚染水処理の重要な設備のひとつであるALPS(多核種除去設備)が、8月24日から全基停止していることがわかりました。東京電力が9月2日の定例会見で、記者の質問に答えました。
東電は今年春頃から、ALPSで除去した放射性物質を入れる高性能容器(HIC)について、使用期限(容器の累積放射線量)が上限になったために、古いHICから新しいHICへの入れ替え作業をしています。
東電は2021年8月24日、この入れ替え作業をしていたところ、現場の放射性物質の状況を確認する連続ダストモニターが放射性物質の濃度上昇を示す高警報を発したことを発表しました。原因を調査する中で、8月30日に高性能フィルターと呼ばれる設備に破損があることがわかったため、損傷の原因などを調べると発表しました。
資料では小さな文字で、高性能フィルターは全部で25カ所あり、点検したところ全部で3カ所のフィルターに破損があったと記載されています。
【東電資料】
福島第一原子力発電所 HICスラリー移替え作業におけるダスト濃度上昇について(2021年8月31日 PDF)
https://www.tepco.co.jp/decommission/information/newsrelease/reference/pdf/2021/2h/rf_20210831_1.pdf
この発表があったのは9月2日の記者会見でしたが、資料は8月31日の火曜日にHPで公表されていました。東京の定例会見はいま、月曜と木曜に開催されています。そのため資料の公表は、東京の記者会見がない日でした。
東電はこの件について、9月2日の会見で説明をしましたが、複数の記者の質問に回答していると、資料に記載していないことが次々に出てきました。
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