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第658回 自民総裁選の背後にいる勢力、「プレヤーレン」の最新コンタクト記録 前半
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▼今回の記事の要約
今回はメインテーマとして、自民党総裁選の背後にいると思われる勢力について解説する。
いま日本は自民党総裁選でおおわらわだ。菅首相は立候補しないとしたため、複数の候補が争う乱戦状態になっている。日本の主要ニュースは毎日この話題で持ちきりだ。
しかし次期総裁は、自民党内部の力学だけで決定されているわけではない。バイデン政権の意向が強く反映している。アメリカには、軍産系のグループで日本に外交や内政をアメリカの国益に合致するように圧力をかけるいわゆる「ジャパン・ハンドラー」というチームが存在する。彼らが結集するシンクタンク、「CSIS」から、「日本における中国の影響」というレポートが出された。
このレポートは、菅政権の二階俊博幹事長や、安倍政権の今井尚哉元首相補佐官、そして秋本司衆議院委員が、自民党内部の親中派として批判されていた。今回の総裁選を機に二階幹事長は役職を辞し、秋本衆議院議員の実刑判決が出た。親中派と呼ばれる人々が排除されたので、これからは中国に対して厳しい姿勢の内閣ができるはずだ。
しかし、興味深いことに、安倍政権の今井尚哉元首相補佐官は、いま軍産複合体の中核にいる投資会社、「カーライル・グループ」のシニア・アドバイザーになっている。軍産複合体の意向を逆に伝える立場だ。
重要なことは、こうしたことが、米軍のアフガニスタン撤退で地政学的な転換が起こっているタイミングで発生していることである。これから日本は、アメリカの対中強硬姿勢に歩調を合わせるように強い圧力がかかるだろう。
最後に、スイス在住のビリー・マイヤーの最新コンタクト記録を紹介する。「プレヤーレン」のプターとの交信記録だ。長いので2回に分けた。
▼自民党総裁選とバイデン政権の圧力
それでは早速今回のメインテーマを書く。自民党総裁選におけるバイデン政権の圧力である。
17日告示で29日投開票の自民党総裁選が過熱している。8日の記者会見で高市早苗前総務相は出馬を正式に表明した。石破茂元幹事長は立候補を見送る方向で検討しており、総裁選は、すでに出馬表明している岸田文雄前政調会長、高市氏、河野太郎行政・規制改革相の3氏が中心になる見込みだ。
高市氏に対しては、政治信条が近い安倍前首相が支援する意向を示している。また石破派は国会内で会合を開き、石破氏に対応を一任した。会合では、石破の出馬を求める声が出た一方、河野氏を支持すべきだとの意見もあった。石破氏は出馬せず、河野氏を支持する方向だ。
一方、河野氏は7日、出身派閥である麻生派の支持固めに動いており、週内にも正式に出馬表明する方針だ。また岸田氏は7日の岸田派の総会で、選挙戦を戦う決意を表明している。野田聖子幹事長代行は、出馬に必要な推薦人20人確保のメドは立っていないものの、出馬には意欲的だ。
このように、今回の総裁選はすべての派閥が結束して支持できる統一候補が存在しないので、混戦状態になっている。いまのところ、河野氏と岸田氏が一歩先んじているようだが、事態はまた流動的だ。
●「ストラトフォー」の読み
そのようなとき、CIA系のシンクタンク、「ストラトフォー」は総裁選の結果を予想する記事を出した。ちなみに「ストラトフォー」は、CIAの元分析官のジョージ・フリードマンが1997年に設立したシンクタンクだ。CIAほか、米政府機関やアメリカを代表する企業がクライアントになっている。歴代の米政権の外交政策立案に、一定程度の影響がある。
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