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魚介のキュイッソンと料理。

フードライター岡村一英の料理コラム。
  • 2021/10/10
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読者の皆様、お久しぶりです、こんにちは フードライターの岡村一英です。このメルマガの発行も何回でしょうか。自分で発行 していながら忘れちゃってます。 前回はフランス料理で牡蠣料理を紹介しましたね。今回も牡蠣もかぶってますが、魚介料理全体として取り上げたいと思います フランス料理のなかんずく魚介料理は、料理人の方によりその仕込みや応用法にいろんな技法が見られます。そして各々の名称も種々さまざまに存在します。 魚介料理のベースに限ったことではありませんが、大事なことは名称にとらわれることなく、それぞれの料理人の方がどのような料理体系でそのベース、すなわちだしを とらえて作り上げておられるか、その考え方を理解する必要があります。ここでは、 Dオーナーシェフがまとめた「キュイッソン」というベースの捉え方をご紹介しながら、魚介料理のひとつの技法を学んでいきましょう。 Dオーナーシェフ キュイッソンのポイントは、「手早く、無駄なく、そして十分な旨み」 魚介料理のベースとなるだし汁には、ヒュメ・ド・ポワソン、クール・ブイヨン、ナージュ、ブイヨン・ド・レギューム等いろんなものが存在するが、多くのホテル、レストランで普遍的に用いられているのが、 ヒュメ・ド・ポワソンである。もっとも典型的なヒュメ・ド・ポワソンは、舌ビラメなどのクセのない白身魚のアラを用いて、 十分な旨みを持たせてどんな料理にも使用できる多様性を持ったものとしてストック される。そして最終的に仕上げる料理に応じて、このヒュメにそのほかのさまざまな 旨みのある要素を加え、いろいろなソース に派生させていく。 確実な旨みの素とも言えるこのヒュメ・ド・ポワソンに対し、その対極に位置付け られるであろうだし汁、それがこれから解説しようとする「キュイッソンcusson」である。 私がキュイッソンという呼び名に託している意味づけは、簡単に言ってしまえば「魚介の煮出し汁」という感覚のものである。

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